皆様こんにちは。
先日幽玄の間で観戦していた碁に、このような局面がありました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2e/61/489bc571917e93bbbf1be5516c6198ff.jpg)
見覚えがある方もいらっしゃるでしょう。
少年少女囲碁大会、中学生の部決勝です。
当ブログでもご紹介しましたね。
上辺白の形を見ていて私は思いました。
「なんだか問題になりそうな形してるなぁ・・・」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0c/8c/635d92ade0ff90f7eccf5b880ea9137d.jpg)
という事で問題にしました!
黒先白死です。
頭の中で全て読み切れたら確実に高段者以上です。
詰碁に自信のない方も、ぜひ場面場面で考えてみてください。
こちらで石を置きながら考える事も出来ます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/20/f7/9829a81acaf31e8ea6dbda8d4c55febc.jpg)
黒1は多くの方が最初に思い付く手でしょう。
白2には黒3と出て行って、白が危なくなりますが・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/7e/f4138bdc7e11b8f9905f9149b5d89a8e.jpg)
冷静に白2と受けて生きています。
黒失敗です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/64/29/a09bcb7589f6ab31ab5b74ddc226244b.jpg)
黒1も白2と受けられて後が続きません。
白4まで、結局前図と同じになって失敗です。
もっと深く踏み込まなければいけません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/17/38/e69aea2551642264ab9b2af38fdf5d9c.jpg)
正解は黒1です!
白のダメ詰まりを睨んで深々と踏み込みます。
白の応手はA~Dあたりが考えられますが、順番に見て行きましょう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/09/6d1b9c78ce5a7168fdb1a0d30969d6a3.jpg)
白1はスペースを広げようという手ですが、黒2から4と切られて白△が抜けます。
この図は簡単ですね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/d3/c757c4e169ed5112ae49decf37f9987e.jpg)
次に白1ですが、やはり黒2と切ってダメ詰まりを強調します。
白の応手はAかBですが・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/b1/1e1c2cced7c2e2948dbd2cfa040f4bf9.jpg)
白1の抜きなら黒4まで、AとBが見合いで黒3子が生還します。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/c9/a24d678127d5885525b29d3286cbb9dd.jpg)
白1と連絡を妨げれば、黒2が好手です。
△は欠け目なので白死となります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/00/d2/7554d6251c7d58366205e8c1df15d41e.jpg)
なお、白1にうっかり黒2と逃げるのは失敗です。
上辺で2眼作られてしまいます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1a/03/1ac6e4648d5ff288f57d855688716556.jpg)
3つ目の応手、白1にもやはり黒2の切り込みです。
白Aには黒Bで良いのはご説明した通りですし、白Cには黒Aで欠け目にしてから黒Dでやはり死んでいます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/e7/711f03ac6e85c784815d95b79ced6406.jpg)
4つ目の白の応手は白2です。
これが一番難しいかもしれません。
黒、どうしますか?
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/25/52/8cdc50ed777fe2717968b8ae764095ce.jpg)
黒1と慌てて連絡するのは失敗です。
白2からスペースを広げられ、生きられてしまいます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/71/f0/4f49b9551966358ee3783c48fe3aa553.jpg)
ここで一転、黒1と右側のスペースを狭めるのが正解です。
白Aと応じればそこで黒2で死にです。
では白2と左側を守って来たらどうしますか?
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4d/33/8aaafd5022cf3669cea7f07600ef8557.jpg)
黒1と逃げたくなりますが、白2から生きられてしまいます。
これは失敗です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/47/ba/92fbbb22f0ba658cfa04618df4ca4ac9.jpg)
冷静に黒1とスペースを狭めるのが正解です。
白Aと取っても欠け目なので白死にです。
ここまで読み切れたら満点を差し上げます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/47/e3/79d56cdf12d66e22f77edec320e64309.jpg)
なお、初手黒1から3と打っても同じに見えるかもしれませんがこれはいけません。
左側は3の地点が唯一の急所ですが、右側は1と2の地点どちらで打つかわかりません。
可能性が複数ある場所は後に残しておくのが碁の原理です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/71/93/7624c354a9eca0e5f98ddf15b113cd8f.jpg)
結果、白5まで生きられてしまいました。
黒Aに打つ事が出来ません。
久しぶりの問題は如何でしたか?
こんな狭い所にも無数の変化があります。
詰碁も碁の奥深さを表していると言えるでしょう。
苦手な方も、ぜひ簡単な問題から挑戦してみてください。
先日幽玄の間で観戦していた碁に、このような局面がありました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2e/61/489bc571917e93bbbf1be5516c6198ff.jpg)
見覚えがある方もいらっしゃるでしょう。
少年少女囲碁大会、中学生の部決勝です。
当ブログでもご紹介しましたね。
上辺白の形を見ていて私は思いました。
「なんだか問題になりそうな形してるなぁ・・・」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0c/8c/635d92ade0ff90f7eccf5b880ea9137d.jpg)
という事で問題にしました!
黒先白死です。
頭の中で全て読み切れたら確実に高段者以上です。
詰碁に自信のない方も、ぜひ場面場面で考えてみてください。
こちらで石を置きながら考える事も出来ます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/20/f7/9829a81acaf31e8ea6dbda8d4c55febc.jpg)
黒1は多くの方が最初に思い付く手でしょう。
白2には黒3と出て行って、白が危なくなりますが・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/7e/f4138bdc7e11b8f9905f9149b5d89a8e.jpg)
冷静に白2と受けて生きています。
黒失敗です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/64/29/a09bcb7589f6ab31ab5b74ddc226244b.jpg)
黒1も白2と受けられて後が続きません。
白4まで、結局前図と同じになって失敗です。
もっと深く踏み込まなければいけません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/17/38/e69aea2551642264ab9b2af38fdf5d9c.jpg)
正解は黒1です!
白のダメ詰まりを睨んで深々と踏み込みます。
白の応手はA~Dあたりが考えられますが、順番に見て行きましょう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/09/6d1b9c78ce5a7168fdb1a0d30969d6a3.jpg)
白1はスペースを広げようという手ですが、黒2から4と切られて白△が抜けます。
この図は簡単ですね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/d3/c757c4e169ed5112ae49decf37f9987e.jpg)
次に白1ですが、やはり黒2と切ってダメ詰まりを強調します。
白の応手はAかBですが・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/b1/1e1c2cced7c2e2948dbd2cfa040f4bf9.jpg)
白1の抜きなら黒4まで、AとBが見合いで黒3子が生還します。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/c9/a24d678127d5885525b29d3286cbb9dd.jpg)
白1と連絡を妨げれば、黒2が好手です。
△は欠け目なので白死となります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/00/d2/7554d6251c7d58366205e8c1df15d41e.jpg)
なお、白1にうっかり黒2と逃げるのは失敗です。
上辺で2眼作られてしまいます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1a/03/1ac6e4648d5ff288f57d855688716556.jpg)
3つ目の応手、白1にもやはり黒2の切り込みです。
白Aには黒Bで良いのはご説明した通りですし、白Cには黒Aで欠け目にしてから黒Dでやはり死んでいます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/e7/711f03ac6e85c784815d95b79ced6406.jpg)
4つ目の白の応手は白2です。
これが一番難しいかもしれません。
黒、どうしますか?
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/25/52/8cdc50ed777fe2717968b8ae764095ce.jpg)
黒1と慌てて連絡するのは失敗です。
白2からスペースを広げられ、生きられてしまいます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/71/f0/4f49b9551966358ee3783c48fe3aa553.jpg)
ここで一転、黒1と右側のスペースを狭めるのが正解です。
白Aと応じればそこで黒2で死にです。
では白2と左側を守って来たらどうしますか?
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4d/33/8aaafd5022cf3669cea7f07600ef8557.jpg)
黒1と逃げたくなりますが、白2から生きられてしまいます。
これは失敗です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/47/ba/92fbbb22f0ba658cfa04618df4ca4ac9.jpg)
冷静に黒1とスペースを狭めるのが正解です。
白Aと取っても欠け目なので白死にです。
ここまで読み切れたら満点を差し上げます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/47/e3/79d56cdf12d66e22f77edec320e64309.jpg)
なお、初手黒1から3と打っても同じに見えるかもしれませんがこれはいけません。
左側は3の地点が唯一の急所ですが、右側は1と2の地点どちらで打つかわかりません。
可能性が複数ある場所は後に残しておくのが碁の原理です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/71/93/7624c354a9eca0e5f98ddf15b113cd8f.jpg)
結果、白5まで生きられてしまいました。
黒Aに打つ事が出来ません。
久しぶりの問題は如何でしたか?
こんな狭い所にも無数の変化があります。
詰碁も碁の奥深さを表していると言えるでしょう。
苦手な方も、ぜひ簡単な問題から挑戦してみてください。