つい先日、放浪の画家「山下 清 展」をやっているというので、
御茶ノ水にある某大学病院の帰りに、上野にある上野の森美術館に立ち寄ってみました。

この日は、雨が朝から降っていて、肌寒かったので果たして人は来ているのかな、
と思っていました。

ところが、その予想を裏切るべく、館内はものすごいお客さん。
私はそのお客さんの数に圧倒されつつも、山下清氏の作品を鑑賞してきました。
3歳で、障害を持った山下画伯は、その後、八幡学園に入り、ちぎり絵を学ぶようになり、
年を重ねるごとにその技術を身につけていったようです。
最初の頃は、ペン画が主流のようでしたが、なんともいえない心の清らかさが
伝わってくるような「トンボ」の絵を見て、私はホッとしてしまいました。
その後、ちぎり絵の世界に傾倒していくのですが、その技術の素晴らしさと
いったら、もう言葉にできません。
立体的であったり、色の濃淡があったり、どうしてここまでできたのか、
彼の才能の素晴らしさには、感服するばかりです。
そして、山下清氏といえば、放浪癖が有名ですが、
なぜ、そうなってしまったのか、という、エピソードも書いてありました。
彼は、戦争が嫌いで、徴兵を受けたくないがために、
放浪の旅へと出かけたようです。
そして、その癖について、「僕はルンペンをやめます
でもやめたいのですが癖なので直りません……」という面白いフレーズを
残しています。
ちなみに、文章に一切、句点・読点がないことについて、
彼は、「話をするときになんとかなんだマルとかなんとかだなテン」
といわないので、文章にもテン・マルがあると不自然なんだな
というエピソードが書いてありました。
また、その戦争嫌いがよくわかるエピソードがあります。
彼は、花火がとても好きでしたが、それについて、
「みんな爆弾なんかつくらないできれいな花火ばかりつくっていたら
きっと戦争なんて起きなかったんだな」
という、とても素晴らしい意見を述べています。
この意見、今の政府関係者にも見てもらいたいものです。
それから、テレビでは、放浪先でちぎり絵を書いている場面がよく、
登場していましたが、実際は、その場で創作活動をすることはなかったようで、
放浪を終えて、学園に帰ってきてから、目に焼き付いたものを絵にしていった
ということです。
ものすごい記憶力というのか、一種の才能でしょうね。
さぁ、なんとなく「放浪の画家・山下清氏」の作品を観たくなりませんでしたか。
この「山下 清 展」は、2007年10月9日(火曜)まで、
上野の森美術館で開催されています。入館料は、800円。
ぜひ、訪れてみてください。
~ムッシュ・いけふくろう~
御茶ノ水にある某大学病院の帰りに、上野にある上野の森美術館に立ち寄ってみました。

この日は、雨が朝から降っていて、肌寒かったので果たして人は来ているのかな、
と思っていました。

ところが、その予想を裏切るべく、館内はものすごいお客さん。
私はそのお客さんの数に圧倒されつつも、山下清氏の作品を鑑賞してきました。
3歳で、障害を持った山下画伯は、その後、八幡学園に入り、ちぎり絵を学ぶようになり、
年を重ねるごとにその技術を身につけていったようです。
最初の頃は、ペン画が主流のようでしたが、なんともいえない心の清らかさが
伝わってくるような「トンボ」の絵を見て、私はホッとしてしまいました。
その後、ちぎり絵の世界に傾倒していくのですが、その技術の素晴らしさと
いったら、もう言葉にできません。
立体的であったり、色の濃淡があったり、どうしてここまでできたのか、
彼の才能の素晴らしさには、感服するばかりです。
そして、山下清氏といえば、放浪癖が有名ですが、
なぜ、そうなってしまったのか、という、エピソードも書いてありました。
彼は、戦争が嫌いで、徴兵を受けたくないがために、
放浪の旅へと出かけたようです。
そして、その癖について、「僕はルンペンをやめます
でもやめたいのですが癖なので直りません……」という面白いフレーズを
残しています。
ちなみに、文章に一切、句点・読点がないことについて、
彼は、「話をするときになんとかなんだマルとかなんとかだなテン」
といわないので、文章にもテン・マルがあると不自然なんだな
というエピソードが書いてありました。
また、その戦争嫌いがよくわかるエピソードがあります。
彼は、花火がとても好きでしたが、それについて、
「みんな爆弾なんかつくらないできれいな花火ばかりつくっていたら
きっと戦争なんて起きなかったんだな」
という、とても素晴らしい意見を述べています。
この意見、今の政府関係者にも見てもらいたいものです。
それから、テレビでは、放浪先でちぎり絵を書いている場面がよく、
登場していましたが、実際は、その場で創作活動をすることはなかったようで、
放浪を終えて、学園に帰ってきてから、目に焼き付いたものを絵にしていった
ということです。
ものすごい記憶力というのか、一種の才能でしょうね。
さぁ、なんとなく「放浪の画家・山下清氏」の作品を観たくなりませんでしたか。
この「山下 清 展」は、2007年10月9日(火曜)まで、
上野の森美術館で開催されています。入館料は、800円。
ぜひ、訪れてみてください。
~ムッシュ・いけふくろう~