これ、7月下旬に開催した「日本地域政策学会」のメインテーマだった。
信州大学の中島先生がよくコーディネートしてくれた。会津大学の森先生のコメントも有益だった。
本日猛暑の中、角田農業振興公社で「あぶくま農学校ブランド」使用審査委員会。
丁度良い機会だったので、
地域ブランドについて、整理してみた。
第一は、統制という問題
地域名を冠したとたん、公共性をおびてしまう。
行政がブランド管理をしはじめる。
基準に沿った行動が行われているか、あるいはそうした行動が担保されるか、、を意識する。
行政とすれば当然のこと。
しかしその運用を間違えると、統制的になる。
特に、県名を冠した場合には、統制がおきやすい。
その場合には、地域名を冠したメリットもさほど生じないことも多い。
「競い合い」がなくなり、地域ブランドへの意識は急速に萎えてしまう。
第二は、当座の目的の置き方。
地域活性化か販売手段か
県名を使用する際には、地域を活性化させたいという意識が強すぎ、
お客に売り込む手段とする考えが希薄になることが多い。
こうした問題は、特に、商標法改正以降行政が一生懸命になったことによって特に生じ易なっている。
行政は、「コンセプト、ルールを作る」だけで良いのだと思う。
「あとは、民がやる」ことだろう。
それぞれの企業が、ブランドをより価値の高いものにする様努力する。
行政は、その民への動機付けだけで良いのだ。
「だけでよい」、といっても実はそれが本当に大変なのだが、、、
これ、地方分権社会ではもっとも必要なこと。
行政・公と市民・民間企業との関係如何。
協同のまちづくりというのも、詰まるところ、行政の役割変化によるところが大きい。
「統制か競争」か、「地域か商品」か、この重点のおきどころを間違えないで欲しい。
地域ブランド形成のポイントは、まず第一に「いい企業」がいること、そして第二に、ブランドを共有する場があること、、であろう。
行政の産業部は、特に、二から入り、一を求めるケースがほとんど。
順番が逆だと思う。
仙台牛タンは、もともと、多くの企業がランダムに営業を行っていた。
ランダムな多くの企業群から成り立っている。
仙台牛タンが有名になってからは、新規参入もみられ、多店舗展開する企業もみられた。おみやげ用の商品開発に進出し、それに特化する企業も出現した。
他面、家族経営で一店舗主義で通す企業もある。
いろいろあって良いのだ。ただ、それぞれがライバル。だから牛タン教会を造ったものの、入らないと言う大手?有名店が2つほどある。
それでも、それぞれの企業が「仙台」という名前を廃れさせなうようにしたいという共通認識を持つようになり、各社はそれぞれに努力をするようになった。
農業の場合、ルール、基準を設けて、あとは「手上げ方式」で、「手を挙げてもらった人々に努力してもらう」、、、これで良いのだと思う。
しかし、「手を挙げてもらう」、、、がうまくいかないことが多いので、必然、上から、、、となり、統制的になってしまうのだろう。
この点、角田の農業振興公社は、今回11名、過去に、5名、合計16名の個別企業が手を挙げた。
まだブランド訴求力が弱いという意見もでたが、、この16名がどの様に、、「あぶくま農学校」ブランドをピカピカ名ものにしてくれるか、、、はたまた、これを契機にどの様な販売組織に成長していくのか、、、が課題だろう。
ターゲッティングが必要か、広告宣伝が必要か、、認知度を増す作業が今後続くことになる。
見守るより他ないが。
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