▼Switch/iOS「はたらくUFO」HAL研が仕掛ける絶妙なる隔靴搔痒アプリ
*本記事は、2017年11月にアメブロでアップした
iOS「はたらくUFO」HAL研が仕掛ける絶妙なる隔靴搔痒アプリを
Switch版の配信開始に合わせてgooに転載したものです。
当BLOGでアプリを紹介し始めた頃は
その多くが「アイディア賞モノ」のコンパクトな良作が多かった。
しかし「Infinity Blade」が登場したあたりから風向きが変わり、
コンシューマーと見紛う美麗グラフィックのアクションや
著名なスタッフを起用した大作RPGが幅を利かせるようになってきた。
息抜きであったはずのアプリは課金目的のバランス取りによって
(悪い意味での)時間泥棒の作業ゲーと化し、コンシューマーを遊ぶ時間をも侵蝕しながら
現在も拡大を続けている。
Nintendo Switch向けに発売された「マリオオデッセイ」が
コンシューマー復権の狼煙を上げているのとほぼ同時期に、
「星のカービィ」や「MOTHER」といった人気タイトルを手掛けてきた
HAL研がスマホ向けアプリをリリースする。
これが実にHAL研らしい、良く練られた作品になっているので紹介したい。
本作からはコンシューマーを侵蝕せんとする野望は微塵も感じられない。
Switch版で980円、iOS版なら480円の落し切り有料アプリで課金圧力もゼロ。
息抜きとして頼っていた頃の良質な小作品群の匂いがプンプンと香り、
操作性からBGMに至るまで心地良さを追及されたゲームデザインに
「さすがHAL研」と唸らされてしまう。
発売中■NSw:「いっしょにチョキッと スニッパーズ プラス」
配信中■NSw(DL):「いっしょにチョキッと スニッパーズ プラス」
「はたらくUFO」はいわゆるミニゲーム集だが、
様々なジャンルのゲームが収録された雑多なタイプではなく
「クレーン操作」に的を絞ったパズル性の高いアクションゲームになっている。
回転にスポットをあてた「まわるメイド・イン・ワリオ」や
音感にスポットをあてた「リズム天国」、
ちょうど先週Switchで発売されたばかりの
カットにスポットをあてた「いっしょにチョキッと スニッパーズ」に近い。
HAL研と言えば、古くはファミコンディスクの「エッガーランド」、
近年では3DSで配信され多くのファンを獲得した「ハコボーイ」シリーズなど
ひとつの操作やアイテムに着目したシンプルなゲーム作りが得意中の得意であり
適度に頭を使いながら適度にイライラさせ、適度な快感を得られる本作は
まさに「HAL研ど真ん中」な1本である。
あと少しのところで積み上げた荷物が崩れてしまう
「あ!あーあー!あーーーーーー!」な隔靴搔痒の匙加減は職人技の域。
愛嬌のあるUFOの風貌やウエスタン風のBGMも手伝って
何度失敗しても笑顔が消えることなく、ストレスは全く感じない。
単に障害物を増やしただけといった水増しのステージはなく、
最終ステージまできちんと考えて作り込まれているので不問としたい。
【関連記事】iOS版「ソリティ馬」配信開始より抜粋。
懸念は中盤以降は課金必須のバランス取りがされているのではないかということ。
スマホゲームは中盤以降で評価が激変するものも多いので
もうしばらく遊び込んでみて最終的に判断したい。
本音を言えば、3DS版と同じ500円ぐらいの明朗会計で売って欲しかった。
【関連記事】今日のスマホゲー(不定期)より抜粋。
「ソリティ馬」はデイリーボーナスを渋り過ぎて
「パズドラ」でいうところの魔法石に該当する金ののべ棒がさっぱり貯まらない。
ゲームバランスそのものは悪くないのに、施設を充実させるための資金調達が
無課金ではほぼ不可能と判断して別れを決意した。
3DSで出した「ソリティ馬」に課金要素を付け足してアプリ化した
ゲームフリークには若干の失望を抱いたりもしたのだが、
既発の「ハコボーイ」を基本無料にして課金要素を入れたりせず
スマホ向けのゲームデザインをいちから起ち上げて
買い切りの良作に仕上げてきたHAL研を全力で応援したい。
「エッガーランド」時代からのHAL研好きも
「ハコボーイ」にハマった方にもお薦め。
980円/480円なら余裕で元が取れることは保証する。
Switch/iOS「はたらくUFO」は現在配信中。
公式サイトはこちら。