先日、「たまごっちのプチプチおみせっち」をお子と遊んでいた。
年齢や性別からして「たまごっち」がターゲットにしている
ど真ん中のユーザーだと思うのだが、
一緒に遊んでいて何かと疑問が多かったので
今回はパッケージにロゴの載っていた
猿楽庁について書いてみることにする。
猿楽庁のホームページの「業務内容」にはこう書いてある。
>ゲームのクォリティを上げるためのチューニングを行います。
>チューニングとは、企画書や開発途中のゲームをお預かりし、
>弊社スタッフのノウハウによりその内容を細かく検証・分析し、
>「さらに面白くするには」ということを念頭に置いた上で、
>プレイされるユーザーの方々に十分満足していただけるような改善案を考え、
>ご提案させていただく業務です。
>ゲームチューニングには、ポイントを絞り深く検証する「モニタリング」、
>広く全体的に検証する「評価」、
>難易度調整など遊びやすさを追求する「バランス調整」、
>プログラム的不具合(バグ)をチェックする「デバッグ」などがあります。
全ての行程を自社で済ませることなく、
第三者のチェックを設けることは作品のクオリティアップには効果的だと思う。
「上海」をプレイしていると、
何故か側で見ている人間の方が取れる牌に気付きやすい。
これは、当事者(プレーヤー)ではない
第三者の視点でゲームを見る事が出来るからであろう。
強引か、まぁ良い。
猿楽庁は、そんな第三者の立場から
制作者が見逃した粗を指摘する組織だと思っていたのだが・・・
少なくとも今回の「たまごっち」に関しては、
猿楽庁は明らかに仕事の手を抜いている。
抜いていないと言うのなら、猿楽庁の中にはバリバリのゲーマーしかいないか、
子持ちが誰一人としていないかのどちらかであろう。
ちなみに説明書の最後のページには
「チューニングをしたひと・かぶしきがいしゃ さるがくちょう」
としっかり記載されていた。
以下は私が気付いた現時点(全てのお店をロイヤルまで育てたところ)での
明らかな不満点である。
1:全体的に急かすメッセージが早過ぎる。
大人ですらちょっと待ってくれというタイミングで急かされる。
ついて行けない子供も多いと思う。
そもそも、「急かす」という要素が必要だったのか疑問。
花やケーキを好きなようにデコレーションしろと言われても、
こんなに急かされては「楽しく悩む」余裕などない。
2:見本の絵柄にメッセージを被せる無神経
ケーキ屋やアクセサリー屋では、
こんな風に作って下さいよという見本が表示されるのだが、
あろうことかここにキャラクター同士の会話を被せるのである。
会話のせいでほとんど絵柄が確認出来ないことも多々あった。
そのくせ急かすのは相変わらず早い。どうしろと言うのか。
3:同系色を多用する謎
おふろ屋やクリーニング屋などでは、指定された色の入浴剤や
シミ抜きを使用しなければならないのだが、
オレンジとピンクなど、判断のつきにくい同系色を
やたらと多用しているのは何故なのか。
紺色のスカートにオレンジのシミがついていたりすると、
下地の色と混ざり合って何色なのか判別できない。
もっと判別し易い色を使用するべきであろう。
4:ヘルプになっていないヘルプ機能
一応遊び方説明としてヘルプ機能が搭載されているのだが、
明らかに説明不足で付けている意味がない。
低年齢向けならばもっと徹底的に言葉を選び、
「そんなことはわかったから」と逆にユーザーから言われるぐらいに
優しくする必要があると思う。
5:たまごっちを育てる楽しみがほとんどない
パートナーとしてたまごっちを選ばせておきながら、
プレーヤーが出来ることと言えば部屋のアイテムを買い揃えるぐらいで
しかも何を買ってもたまごっちとの関係は変わらない。
おみせがメインとはいえ、題材がたまごっちである以上、
やはりたまごっちとのコミュニケーションをもっと重視するべきだったと思う。
例えば部屋を豪華にしたり好きな食べ物を与えることで親密度が上がるなど、
考えられることはいくらでもあったはずだ。
「シンプル」は「単調」とは違う。
6:お金が足らなさ過ぎる
アイテムひとつ買うにも数百円、下手をすれば千円以上するにも関わらず
おみせで得られる収入はせいぜい1回30円程度。
気が遠くなるほど働かなくては良いアイテムを買う金は貯まらない。
また、一度購入した商品はいつでも模様替え出来るようにするべきではなかったか。
お菓子などの消耗品はともかく、服や部屋のパーツまで
変更するごとにまたお金が必要なのはどう考えてもおかしい。
他にも、「ケータイかいツー!」の人気の秘訣は通信にありと言われながら、
何故ワイヤレス通信機能を持つDSの特性をもっと活かさなかったのかや、
「全てをロイヤルにしたらすごいことが起きる」と書いておきながら
実際は(ほぼ)何も起きないこと、操作性の悪さなどなど、、、
細かな点を挙げればキリがない。
これらの事を全て「問題なし」と判断したとしたら、
猿楽庁などあってもなくても同じである。
ファミ通の殿堂入りシールのようなものだ。
猿楽庁には、業務内容の1行目に
「ゲームのクォリティを上げるためのチューニングを行います」
と記載することの重要性をもっと考えて欲しい。
パッケージに猿楽庁のロゴを見つけた時、
「それなら安心だ」とユーザーが思えるような、
そんな会社で居て欲しいのだ。
【関連記事】
さいばーぷらねっと(オープンβ2):「ゲームのチューニングねぇ…」
年齢や性別からして「たまごっち」がターゲットにしている
ど真ん中のユーザーだと思うのだが、
一緒に遊んでいて何かと疑問が多かったので
今回はパッケージにロゴの載っていた
猿楽庁について書いてみることにする。
猿楽庁のホームページの「業務内容」にはこう書いてある。
>ゲームのクォリティを上げるためのチューニングを行います。
>チューニングとは、企画書や開発途中のゲームをお預かりし、
>弊社スタッフのノウハウによりその内容を細かく検証・分析し、
>「さらに面白くするには」ということを念頭に置いた上で、
>プレイされるユーザーの方々に十分満足していただけるような改善案を考え、
>ご提案させていただく業務です。
>ゲームチューニングには、ポイントを絞り深く検証する「モニタリング」、
>広く全体的に検証する「評価」、
>難易度調整など遊びやすさを追求する「バランス調整」、
>プログラム的不具合(バグ)をチェックする「デバッグ」などがあります。
全ての行程を自社で済ませることなく、
第三者のチェックを設けることは作品のクオリティアップには効果的だと思う。
「上海」をプレイしていると、
何故か側で見ている人間の方が取れる牌に気付きやすい。
これは、当事者(プレーヤー)ではない
第三者の視点でゲームを見る事が出来るからであろう。
強引か、まぁ良い。
猿楽庁は、そんな第三者の立場から
制作者が見逃した粗を指摘する組織だと思っていたのだが・・・
少なくとも今回の「たまごっち」に関しては、
猿楽庁は明らかに仕事の手を抜いている。
抜いていないと言うのなら、猿楽庁の中にはバリバリのゲーマーしかいないか、
子持ちが誰一人としていないかのどちらかであろう。
ちなみに説明書の最後のページには
「チューニングをしたひと・かぶしきがいしゃ さるがくちょう」
としっかり記載されていた。
以下は私が気付いた現時点(全てのお店をロイヤルまで育てたところ)での
明らかな不満点である。
1:全体的に急かすメッセージが早過ぎる。
大人ですらちょっと待ってくれというタイミングで急かされる。
ついて行けない子供も多いと思う。
そもそも、「急かす」という要素が必要だったのか疑問。
花やケーキを好きなようにデコレーションしろと言われても、
こんなに急かされては「楽しく悩む」余裕などない。
2:見本の絵柄にメッセージを被せる無神経
ケーキ屋やアクセサリー屋では、
こんな風に作って下さいよという見本が表示されるのだが、
あろうことかここにキャラクター同士の会話を被せるのである。
会話のせいでほとんど絵柄が確認出来ないことも多々あった。
そのくせ急かすのは相変わらず早い。どうしろと言うのか。
3:同系色を多用する謎
おふろ屋やクリーニング屋などでは、指定された色の入浴剤や
シミ抜きを使用しなければならないのだが、
オレンジとピンクなど、判断のつきにくい同系色を
やたらと多用しているのは何故なのか。
紺色のスカートにオレンジのシミがついていたりすると、
下地の色と混ざり合って何色なのか判別できない。
もっと判別し易い色を使用するべきであろう。
4:ヘルプになっていないヘルプ機能
一応遊び方説明としてヘルプ機能が搭載されているのだが、
明らかに説明不足で付けている意味がない。
低年齢向けならばもっと徹底的に言葉を選び、
「そんなことはわかったから」と逆にユーザーから言われるぐらいに
優しくする必要があると思う。
5:たまごっちを育てる楽しみがほとんどない
パートナーとしてたまごっちを選ばせておきながら、
プレーヤーが出来ることと言えば部屋のアイテムを買い揃えるぐらいで
しかも何を買ってもたまごっちとの関係は変わらない。
おみせがメインとはいえ、題材がたまごっちである以上、
やはりたまごっちとのコミュニケーションをもっと重視するべきだったと思う。
例えば部屋を豪華にしたり好きな食べ物を与えることで親密度が上がるなど、
考えられることはいくらでもあったはずだ。
「シンプル」は「単調」とは違う。
6:お金が足らなさ過ぎる
アイテムひとつ買うにも数百円、下手をすれば千円以上するにも関わらず
おみせで得られる収入はせいぜい1回30円程度。
気が遠くなるほど働かなくては良いアイテムを買う金は貯まらない。
また、一度購入した商品はいつでも模様替え出来るようにするべきではなかったか。
お菓子などの消耗品はともかく、服や部屋のパーツまで
変更するごとにまたお金が必要なのはどう考えてもおかしい。
他にも、「ケータイかいツー!」の人気の秘訣は通信にありと言われながら、
何故ワイヤレス通信機能を持つDSの特性をもっと活かさなかったのかや、
「全てをロイヤルにしたらすごいことが起きる」と書いておきながら
実際は(ほぼ)何も起きないこと、操作性の悪さなどなど、、、
細かな点を挙げればキリがない。
これらの事を全て「問題なし」と判断したとしたら、
猿楽庁などあってもなくても同じである。
ファミ通の殿堂入りシールのようなものだ。
猿楽庁には、業務内容の1行目に
「ゲームのクォリティを上げるためのチューニングを行います」
と記載することの重要性をもっと考えて欲しい。
パッケージに猿楽庁のロゴを見つけた時、
「それなら安心だ」とユーザーが思えるような、
そんな会社で居て欲しいのだ。
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