外資系の会社では、日常、英語を使っている方が多いと察しますが、そうでない方は、ごくまれにしか英語に接しないと思います。突然、海外出張や英語での会議への出席、あるいは、プレゼンテーションを依頼されたらどうしていいか悩みますよね。
そこでデイビッド・セイン氏の2つの本を紹介しましょう。1つは、「プレゼンテーションの英語表現」、2つ目は「ミーティングの英語表現」。
シチュエーション別にたくさんの例文が紹介されていますので、英語表現にそれほど慣れていない方には、大変、参考になる本と思います。ただし、本記事では英文例そのものは紹介しません。
「プレゼンテーションの英語表現」本
- デイビッド・セイン、マークス・プーン共著
- 発行所 日本経済新聞社
- 186ページ
- 一通り目を通すのに2時間+-
- 中古本なら100円~
目次
- 第1章 プレゼンの準備をする(Preparation)
- 第2章 導入する(Introduction)
- 第3章 基本的進行
- 第4章 応用テクニック
- 第5章 結論を述べる(Conclusion)
- 第6章 締めくくる(Closing)
- 第7章 質疑応答(Q&A Session)
- 第8章 聞き直しと言い直し
- 第9章 意見の表明
- 第10章 その他のテクニック
目次から分かるように一般的なプレゼンテーションの開始前後から終了までのプロセスを順序立ててプレゼンテーション独特の英語表現を紹介。
特徴
- 実際に使う数多くの例文を収録
- 状況やフォーマル度等の違いによって、複数の異なる表現を紹介しているので自分にプレゼンに合った表現が見つかるかも?
- プレゼンテーションの流れに沿って構成されているので知りたい表現を素早く見つけ出せる
- 各章のコラムにビジネス経験から得られたアドバイスを収録
個人的には、本書で紹介されている表現は短いフレーズでないので暗記する必要はないと思います。
メリット
最大のメリットは、必要となった時に「自分が伝えたい」表現を簡単に探し出せる。従って、その表現例を応用すれば、「ヘンな英語表現にならないかという不安感を取り除ける点」ではないでしょうか。
例えば、プレゼンで「提案理由」を語るとします。理由をいくつか話す事になりますが、その表現例が9つ。また、プレゼンで事例を紹介する時の表現例が17掲載されています。
プレゼンテーションのイロハを学ぶ上でも参考になりますが、日本人が注意すべき点など、実践的な知識を得ることができますので、手元に置いておきたい一冊です。
「ミーティングの英語表現」本
- デイビッド・セイン、マークス・プーン共著
- 発行所 日本経済新聞社
- 196ページ
- 一通り目を通すのに2時間+-
目次
- 第1章 会議当日までの準備
- 第2章 会議を始める準備
- 第3章 会議の導入部
- 第4章 会議の基本的進行:議題の提示
- 第5章 会議の基本的進行:意見交換
- 第6章 会議の基本的進行:意見をまとめる
- 第7章 会議の基本的進行:会議をまとめる
- 第8章 ブレインストーミング
- 第9章 ファシリテーション
- 第10章 トラブルに対処する
外国人をまじえた英語の会議では、
- 自己紹介
- 意見を求められる
- 質問する
- 賛否を問われる
などがよくあります。
ところが、私たちは英語の会議に慣れていないため、どうしても緊張してしまいますね。特に、意見を求められた時は、なかなか言いたいことが言えないのが実状ではないでしょうか?
そのような場合に備えて必要な準備(例えば、自己紹介の英文)をしておけば緊張感は格段に和らぐのではないでしょうか?
本書ではファシリテーター(会議の主催者・司会役)向けの例文が数多く掲載されていますが、英語会議の流れを知りそのようなステップでどのような表現が使われるかを理解する上でかなり参考になるかと思います。なお、決して暗記するような内容ではありません。
私たちはネイティブでないので、発言内容が分からない時もあります。そのような場合は、
- Can I interrupt? (ちょっといいですか?)
- What did you just say? (今何とおっしゃいましたか?)
- I didn’t catch it. (聞き取れませんでした)
など、遠慮なくなく言っていいでしょう。
おわりに
経験からして、プレゼンテーションでは、入念な準備をしておけば不安や緊張感はかなり和らぐと思います。
私の場合、ほとんどPowerPointを使ってプレゼン資料を準備しましたが、特にチェックしたのは持ち時間内で終われるかどうか。また、重要なポイントを言い忘れないようによく資料にメモを書き込みました。
特に大失敗した記憶はありませんが、急遽スケジュールの変更で持ち時間が短くなるような場合もあります。そんな時の為に、どこを省くかは前もって決めておいた方がいいでしょう。
どんな言葉を使うかで一体感・意思疎通・相互理解などが変わることもあります。セイン氏はミーティングの英語表現のコラムに「“We”を効果的に使う」とアドバイスしていますが「その通り」と思います。極力一人称は避けた方がいいでしょう。
何かの席で、お客様の苦情にクレーム「Claim」という単語を使いましたが、外人ボスから苦情「Complaints」に訂正させられた記憶があります。これは私の英単語の理解不足が原因でしたが、会社によって社内用語がたくさんあるでしょう。社内用語をうまく使う事でより伝わりやすくなると思います。また、プレゼンなどの資料を、予め、外人の主催者にチェックしてもらう手もあります。
いかがでしたか?ただの本の紹介で終わってしまいましたが、慣れていない方には「プレゼンテーションの英語表現」と「ミーティングの英語表現」はバイブルのような本ですので、是非、手元に一冊おいてください。
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