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「大阪労働学校アソシエ」経済学講座①

2018年04月14日 | Society(社会)政治・経済・ニュース・反権力・反原発
2018.04.13(金)大阪にある「大阪労働学校アソシエ」へ聴講に行った。今日から7/20(金)迄毎週金曜18:30〜20:00迄14回(各¥500、回数券7枚¥3,000、14枚¥6,000:5月4日金は休講)、立命館大学経済学部の松尾匡教授の授業が開催されるので出席した。全7名。14回の講義内容を講談社が文字起こしし、本になる予定との事。

【私のMemo】レフト3.0の経済学と思想へ(講義題目)
「レフト1.0」「レフト2.0」「レフト3.0」

・4月8日に行われた京都知事選で福山和人候補(無所属新:弁護士:共産党・新社会党・緑の党推薦)は落選したが(西脇隆俊が当選:無所属新:前復興事務次官:自民党・公明党・立憲民主党・希望の党・民進党推薦)経済政策(地域経済)の底上げ、公共事業(ゼネコンではなく生活に必要な公共事業)、貧困、教育の無償化、時給¥1,500をめざす等の経済政策を掲げた。

・『世界は変わる』(新社会党機関誌コンパス21の21号)に松尾教授の論考掲載。
・ブレイディみかこ×松尾匡×北田暁大『そろそろ左派は<経済>を語ろう レフト3.0の政治経済学』亜紀書房(¥1,836)4月25日発売予定

《欧米での反緊縮政策(レフトの台頭)》
・英:反緊縮勢力の台頭。コービン労働党党主:異端の最左翼、ブレアーに反対、泡沫候補だったが圧勝した。2017年総選挙で躍進。保守党は激減。反緊縮マニュフェストが支持された。

・米:サンダース現象(バーニー・サンダース)民主党最左翼(米では珍しく自ら社会主義者と名乗る)。1991年湾岸戦争時に反戦演説がYouTubeで今も見られる。泡沫候補。ヒラリークリントンにあと一歩に迫る。5年間1兆ドル(約120兆円)の公共投資で雇用を作り出す。反緊縮公約。

・スペイン:2011年緊縮政策への大抗議行動。15M(5月15日を意味する運動)→2014年ポデモス(新興左翼政党)→急台頭。

・ギリシャ:2015年急進左翼連合(略称:シリザ)→総選挙勝利→交渉敗北→緊縮政策受け入れ。

・ドイツ:2017年総選挙:極右も伸びている。ドイツ左翼党も伸びている(議席数増)。

・フランス:メランション大統領選挙で躍進(最左翼:左翼党・共産党推薦)。第1回投票で2割獲得、オランド社会党は人気なしの為、不出馬であれば決選投票に乗ったのではないか。反緊縮政策。


《レフト1.0→2.0→3.0》松尾教授による総称(Version)

◉レフト1.0(1970年代位に全盛。急進派:マルクス・レーニン主義。穏健派:社会民主主義・福祉国家。急進派と穏健派があるが、基本的に以下の4つが同じ思考の傾向あり。

①国家主導型(国営計画経済):高度な福祉国家➡︎非効率、画一管理、官僚主義・・・(レフト2.0へ移行)
②生産力主義(生産力拡大)➡︎資本主義の方が生産力拡大、環境問題・・・(レフト2.0へ移行)
③労働者階級主義(組合)➡︎少数民族、女性、障害者等の軽視が批判に・・・(レフト2.0へ移行)
④「社会主義」を名乗る大国に甘かった➡︎ソ連・中国による侵略(アフガニスタン等)・・・(レフト2.0へ移行)
※この講義では述べられなかったが、ソ連等は社会主義ではなく国家資本主義。

◉レフト2.0(1990年代位に全盛)
急進派:発展途上国の農村コミュニティの自給を守る闘いに連帯。ディープエコロジー。イスラムゲリラに連帯。
穏健派:ブレアー英労働党元首相、第3の道、ブレアー路線、シュレイダー中道路線。米クリントン♂、日本の民主党。

①市場メカニズム利用(脱国家)➡︎格差、貧困、行政が安上がり、肩代わり。NPO、協同組合、3rdセクター、地域コミュニティに依拠。・・・(レフト3.0へ移行)
②反生産力主義、エコロジー路線➡︎大量失業放置・・・(レフト3.0へ移行)
③多様性の共生。アイデンティティ承認➡︎主流派内の貧困者・・・・・・(レフト3.0へ移行)
④発展途上国の小国の自立性尊重。伝統的文化の尊重➡︎マイノリティ内部の抑圧を見逃す。人権抑圧的小国文化批判できない。極右に走らせている。・・・・・・(レフト3.0へ移行)

新自由主義、緊縮、規制緩和→没落労働者、貧困者、失業者・・・レフト2.0は加担している→既成勢力に反発。
→極右を生み出している(トランプ、ルペン、安倍等)
→レフト3.0(レフト1.0の復活)。

◉レフト3.0(単なる1.0の逆戻りではダメ)
1.0⇄2.0を統合する3.0
①国家主導、再国有化、大きな政府。
②生産力主義の復活。
③労働者階級主義の復活。
④普遍的価値観。

ネトウヨは、レフト2.0に対して批判している事が多いが、レフト1.0を知ると賛成する人が多いのではないか。
DVD「1945年の精神」(amazon等でも販売)ドキュメンタリー映画(おまけのDVDの方が長い)

【私の質問】
①レフトの範囲が広いと思うのですが(例:米クリントン、日本の民主党=私は第2自民党と思っている)、反政権という意味なのでしょうか?➡︎日本の民主党は多様な集合だったが、日本では「リベラル」という意味。
②欧米では反緊縮政策が支持を得ているという事がよくわかりましたが、日本では山本太郎議員しか反緊縮政策を訴えていない様に思いますが、なぜなんでしょうか?➡︎反緊縮政策というと、リベラルの文化として、田中角栄のイメージがあるからではないか。


90分の講義が、2時間になり、非常にわかりやすく有意義だった。








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