改めてこの図。
今まであちこちの乗馬クラブと関わっているのだけども、この件については、クラブ同士の言い合いになっている、のも見受けます。例えばクラブホースが別のクラブに引きとられたりすると、あっちのクラブの馬は挫跖だらけでどうなってるんだ?きっと馬場の管理が悪いに違いない、とか文句を言う次のクラブ、とか。うーん、見ているとどっちもどっちっぽいんですけども・・・・。なんとかして、馬の故障を誰か他人のせいにしたいんだろうなあ。。。。。 従って、クラブの管理にせよ、装蹄師にせよ、事態の打開に至らない。もっとまずいのは、これに獣医が関わらないということ。
でもねえ、大体獣医があてにならない。自分も獣医だから(小動物ですがね)情けない話だとは思うが、あてにならない医者ってのがどれほど飼主にストレスになるか、よく分かる。小動物臨床業界はキビシイんですよ。東大卒だろうがなんだろうがカンケーありません。治せなくちゃヤブ医者で、ヤブ医者には患者が付かない仕組みになっている。小動物業界の問題は、どこもかしこもヤブ医者だらけで、アタリが少ない、と、当院に転院してきた方が後で言うんですよ。当院から転院する気配はないから、ヤブとは認定されなかった、ということか。
しかし、大動物はさらにヤブだらけ、もしかしてヒモ医者?ものがヒモだけに、引っかかったら死ぬ、という。というか、蹄葉炎です、安楽死しましょう、だもんね。ホント、お気楽でうらやましいよ。
安楽死という「逃げ」を使えるから、気楽な稼業ときたもんだ。で、そう言われるのが多分嫌だから、皆さんなかなか獣医を呼ぼうとしない、面もあるんじゃないかな。
当方も、去年の6月に馬の獣医にそういう事を言われて、ホントにむかっ腹が立ちましたがね。悪いけど、蹄葉炎は治しましたから。あんたらなんかに任せられるかっつの。簡単に安楽死言うような輩にね。そうならないように全力を尽くす気が最初からないわけでしょ。で、上から目線でさ。分かってないことをえばるなっつの。
そう、何が諸悪の根源かというと、蹄病の原因を獣医が全く見つけれられていないこと、これに尽きる。さらに言うと、見つけようともしてないじゃないか。で、それでも商売は成り立つらしいからさあ。馬の獣医が少ないもんで、結局飼主にチヤホヤされて、知ったようなことを言えば金が取れる、んだもんなあ。だからエラソーにできるってわけなんだろうな。やだやだ。
さて、疫学ですが。どうも変だ、こんなに馬に蹄病が多発しているなら、野生馬なんかとっくに全滅しててもおかしくない、筈なんだけど。。。。シマウマも別に絶滅しそうな気配なし。モウコノウマが絶滅しそうになったのは、蹄病とは関連性がない。オーストラリアの野良馬(あれは家畜馬が野生化したものです)、アメリカのムスタング、も別に絶滅する気配なし、日本の岬馬は増えちゃってどうしようか、という状況のようだ。なのに、家畜になった途端、蹄病だらけってどういうことだ?
あと、地域として思うのは。沖縄ですが、住んでる馬の蹄の状態は、なかなかよさそうなんです。一番暑くて海にも近い、ムシムシしているのになあ。これは実際に沖縄に行って、一応確認している件でもある。
沖縄で一つ重要な点。沖縄にはプロの削蹄師がいません。皆さん適当に自分でやってるらしい。そこの馬は蹄の状態がまあOK、こうなると、疫学的に言えることはただ一つなんですよ。
プロの削蹄が入ると蹄病になる。
これだけなんです。動物園も、定期的にプロの削蹄が入るんですよ、実は。麻酔かけて削蹄する。ってことは、やっぱり削蹄することが悪いのか?