(謹告)近日中に、本Excelの内容をPythonに移植したものを公開します。 20-Oct-2022.
簡易式位相差計算をExcelでやったものを紹介します。
「簡易式」の制限は以下の通りです
- 周波数が既知
- 2つの信号の周波数は同じ、位相差のみある。
- 2つの信号の振幅が既知
- 位相差は -90 度〜 90 度まで。 (89度と91度の区別はできません)
こんな感じ。図の左上に設定したパラメータがあります。 位相差は 23.45 deg に設定。
時系列データはだらだらと続きます。
こうすれば、簡単に計算できます!!
STEP1の外積演算 の説明
Cross[n] = X[n-1] * Y[n] - X[n] * Y[n-1] と計算します。 Excel 上ではたすき掛けののように見えます
STEP2 振幅で割る
Q[n] = Cross[n] / (Ax * Ay) です。本例では Ax =1.0, Ay=1.3 としています。
STEP3 相対角周波数で割る。
P[n] = Q[n] / sin(Ω)
= ここの周波数は、既知としてある周波数の「相対角周波数」表記です。 Ω= 2π f /fs と計算します。
STEP4 上で求めた P[n] が位相差 φ としたときの sinφとなっています。
φ[n] = arcsin ( P[n] ) / PI * 180 ・・・と計算すると、deg. による角度が求められます。
今回の説明では、制限が沢山ありましたが、最終的には、任意の2つの波形について、
1)それぞれの周波数、2) それぞれの瞬時振幅 3)瞬時の位相差
のExcelによる計算例を紹介したいと思います。
本例は、制限は多いですが、従来のような「ゼロクロス点」を推定する必要はまったくありません。
時系列波形から、(本例のような)「外積演算」を用いて導出できる全く新しい方法です。
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