本書のカバーの折り返しに以下の記載があります。
「1989年に「ベルリンの壁」が崩壊し、ドイツ統一への機運が高まる。だがソ連のゴルバチョフは統一に反対。英仏やポーランドも大国ドイツの復活を危惧し、米国のブッシュは冷戦の勝利とNATOの維持拡大を優先する。冷戦後の国際秩序について各国の思惑が交錯する中、「ヨーロッパの分断」を克服する外交を展開したのが、西ドイツ外相ゲンシャーだった。本書はドイツ統一をめぐる激動の国際政治を、最新の史料を駆使し描き出す。」
コールではなくゲンシャーであることが興味深いなあと思って読み進めました。
この人は18年にもわたって外相を務めています。
東西ドイツの統一という国際政治の一大事をやり遂げることができたのは彼が外相として奮闘したからこそでしょう。
ソ連はなんとしてもNATOが東に拡大することを阻止したい。
そして近隣諸国はそれぞれの思惑もあります。
そこで表に出てくるのがブッシュ。
2+4と言いながら実質的にはアメリカとソ連ということですね。
その攻防にかなり紙面を割いています。
ゲンシャーはヨーロッパ諸国の平和秩序の構築も同時に目指そうとしていたことに比べるとブッシュは小さいですね。
現在のロシアのウクライナ侵攻を見たとき,果たしてこの手法がベストだったのか,今後の検証が必要だと思います。
ところで,併せて読んでいただきたいのがこちら「アンゲラ・メルケル演説選集 私の国とはつまり何なのか:藤田香織訳
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