本の表紙の帯には「江戸・芽生児・大正・昭和 破壊と創造の首都比較 40年の集大成!写真点数451点」と記載されています。
その中でボクが最も感動したのは「東京大空襲」と「関東大震災」からの復興を捉えた写真です。
戦後80年の間の変化に感慨深いものを感じるとともに,現代の人にはないたくましさとエネルギーが伝わってきました。
皇居のお堀を段々畑にしたり,不忍池を田んぼとして活用したり,とにかく生きるために必死だったということでしょうか。
残念なのは,そうした記録写真が最近の地震災害に生かされていないことです。
能登半島地震では鉄道が寸断され,陸上からの支援ができませんでした。
この写真を見ると関東大震災でも同様だったことがわかります。
東京湾から船で支援を行った写真が掲載されているのです。
石川県ではその教訓が生かされていなかったのですね。
また,戦後10年を経た1956年には,もはや戦後ではないという経済白書が出て,日本全体に元気がみなぎっていました。
その模様が写真に良く表れています。
しかし,2011年に発生した東日本大震災北震災から13年を経ているのに,復興がいまだに「道半ば」であるといわれるのはなぜだろうか。
ボクは,国が完ぺきを求めすぎているのではないかと思うのです。
防潮堤をめぐらすよりも基本的には元の街の再建を優先するべきではなかったのか。
津波が来たら逃げればよいのだから。
こんなことをしている国は他にありません。
さて,この本は関東大震災から100年,戦後80年の現在と当時が対比して掲載されています。
今後,80年,100年後の日本はどのような社会になっているか想像がつきますか?
日本の人口は5000万人程になることは明らかですけど,果たして暮らしやすい時代になっているのだろうか。
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