2008年6月のCQ誌付録で、メモリーキーヤーの基板が付いていました。部品は付属していませんが、某部品屋さんでキット全部の部品セットが販売されていました。通販で部品を取り寄せて組み上げたものです。
基板に印字された通りに部品をはんだ付けすれば、調整なしで動作します。メモリーは4つあり、マニュピレーターを使って自分で好きに書き込むことができます。正確な信号を繰り返し送出できるので、DXペディション局を呼ぶ際には重宝します。
マニュピレーターを接続すれば、エレキーとして動作するので、電信の通常使いとして使っていました。当初から、ごくまれに信号が出っぱなしになる不具合があったのですが、電源OFF/ONで直るのでそのまま使っていました。RFの回り込みかもしれないと思い、入出力にフェライトコアを挿入してみましたが、たまーに現象が出るのは直っていません。
最近は、コンテストではパソコンのCtestWinを使っているので、ほぼキーボードだけで電信を打ちます。DXを呼ぶのにはFT8等のデジタルモードが主体なので、キーを使うことはほとんどありませんでした。
2024年5月に、ハムってパーティが開催されるので、まったり電信で交信しようかと思い、久しぶりにメモリーキーヤー経由のマニュピレーターを使ってみたら、数局に一度くらいの頻度で誤動作します。え、なんでどうして?
ピーっと連続波が送出されたり、キーが反応しなくなります。いずれも電源OFF/ONで復旧するのですが、相手が困惑するでしょう。あまりに頻度が高いので、対処することにします。まず接触不良を疑って、基板の洗浄・ICを外しての接点洗浄・ジャックの洗浄を行いますが変化ありません。続いて、基板の再はんだを行いますがダメです。全体をシールドすることも考えましたが、ボタンを押すために金属加工が必要であるのでやめました。
じゃ、どうするか? パソコンで、電信を制御すればいいという考えもありますが、いちいち立ち上げるのは面倒くさい。やはり、メモリーキーヤーのボタン1つで定型文(呼び出し符号)を送出できれば便利である。
【現状】マニュピレーター⇒メモリーキーヤー⇒無線機(FT-2000D)の電信ジャック1(設定はストレートキー)
パソコン⇒無線機の電信ジャック2(設定はストレートキー)
【変更後】マニュピレーター⇒無線機の電信ジャック1(設定はエレキー)
メモリーキーヤーとパソコンのCtestWin電信出力をパラ接続⇒無線機の電信ジャック2(設定はストレートキー)
としました。FT-2000Dにはキージャックが2つあり、それぞれストレートキー/エレキーの設定ができます。ちょっとごちゃごちゃ感はありますが、これですべての操作が配線を変更することなく行えます。メモリーキーヤー不具合の根本的な対策にはなっていませんが、これでしばらく使ってみます。