「私からはこれがしたいとか、言わへんよ」
「なんで?」
「友達の誰かがしたいと言ったら、友達のしたいこと大事にしなあかんと思うから」
「友だちのことを大事にするのは大切なことやね。でも、
あなたが友だちに合わせて、したくないことをするのはどうなんやろ。
友だちになにも言わんかったら、あなたの気持ちはわからへんよ。
どうしたらいいと思う?」
先生と子どものある日の会話より。
こういう会話でのやりとりは、なかなか通常では難しいです。
特別支援教育で長年実績を積んでこられた先生は、
子どもの気持ちに寄り添い、
気持ちを引き出し、
問題解決に向けてどうしたらいいのか、
子ども自身が考えるように配慮をします。
相手に合わせると喜んでくれる、だから自分は相手に信頼されている。
自分は相手に必要な存在だから、嫌なことでも頼まれたらする。喜んでくれるから。
発達障がいのある子どもたちが将来トラブル巻き込まれる可能性は残念ながら、あります。
それは、その危険を回避する術を教えて貰っていないこともありますが、
対人面の弱さからまわりの人間と関係を築くことが難しいがため、
そこを利用されやすい、危険性はあります。
だから自己権利擁護の学びが必要なんですね。