じんべえ時悠帖Ⅱ

非正規社会からの脱却

  「非正規社会からの脱却」、衆院選に向けたある野党の

スローガンの一つである。

 昔から臨時雇い、アルバイトと呼ばれる職種はあったが、

あくまでも雑用の範囲だった。今では企業活動の価値創造

の職種にも一年契約の「臨時雇い」制度、いわゆる非正規

雇用が蔓延する。

 新興国の工業化で国際競争力が低下したための合理化、

コストカットが必要だったという。目の前の蠅を追い払う

だけの愚策であった。

 格差容認、能力主義と外国を真似した。年功序列である

ところまで昇進する日本型「生涯雇用」にメスが入り能力

主義になった。落ちこぼれた者は早期退職の対象になった。

 そして今の日本となった。問題は企業現場ではなかった。

先を見ず私利私欲に走る愚かな政治家と企業家たちの問題

だった。

 私はメーカーの工場勤務を長く経験した。仕事は無難に

熟すがちょっとトロい人もいた。そういう人には味のある

人が多かった。職場の潤滑油のような人だった。

 しかし、大きな品質問題や大量受注の修羅場になると、

そんな人が普段の数倍の力を発揮した。

 今、能力主義で働く人たちはバネが伸び切っているから、

いざという時に「伸び代」がない。逆に切れてしまう。

 

 ある野党の冒頭のスローガンの後、

「今こそ生存のための政権交代を、・・・・いのちを守り抜く

政治の再建を。非正規・貧困から脱却しよう」と続く。

 

 明るい未来に向けて、中身のない「新しい資本主義」では

なく、こんな視点が要るのではないだろうか。以紹介した

「未来への大分岐」点に、今世界は立っているのではないだ

ろうか。

 


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コメント一覧

jinbei1947
えめらるど様
まだまだ卒業は出来ません、しっかり単位を取って下さい(笑)。
jinbei1947
ワイコマ様
仕事でもスポーツでも「一枚岩」というのがありますね。
多少バラツキがあっても、ガシッと纏まった組織は予想外の力を発揮する
ことがあります。
国全体を考えても同じことが言えるのではないでしょうか。
そんなリーダーが望まれます。
eme
人生を卒業した今頃になって、皆様とお付き合いできて勉強になります。
ykoma1949
難しい問題です。私も昔この労働問題について生涯の研究課題?
と思った時もありましたが雇用契約については、ホント難しい
日本型終身雇用制度と西洋型の中期短期雇用制度と契約請負制度
それぞれにいいところもあれば、デメリットもありまして、
それを全産業に一律に導入は、不可能です。そこまでは判りまし
たがその先、仕事には数え切れないほどの種類があり、そして
地域柄、年齢、専門性、資格教育、そして労働環境などいろんな
条件がそれぞれ特殊なるーるの中で労働生産が行われていて・・
政治家や行政機関が逆立ちしても平等で均衡の取れた労使環境
というものはありえない・・となってしまって、諦めました。
政治も戦争で勝つか負けるか日常生活もなんとなく勝つか負けるか
学生時代から、負け犬の癖が今も続いている自分が惨めに思えます
でも負け犬がいるからこの世の中も均衡が取れているのも事実
結局は、カリスマ性を持った強力な指導者を皆が待っているのかも
うまく纏まりません (≧∇≦)
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