連休に愛知へ旅行した方に戴いたお土産はレトロな復刻ビール、
半田市の「カブトビール」。グラス付き2本入りのパッケージから
写真を、同梱のパンフレットからその歴史を紹介しよう。
大阪から仕込釜、福岡から大麦、東京から瓶を調達し明治22年に
三千本出荷された。明治31年からは「半田赤レンガ建物」で生産され、
昭和16年まで生産された。
明治33年(1900)のパリ万博では金賞受賞。ビール産業黎明期の
工場の姿を遺す赤レンガ建物は国の登録有形文化財になっている。
明治から大正期の日本のビールは麦汁濃度が高かったので色が濃く
赤褐色、味は重厚で甘味、苦みが強かった。一方炭酸ガスが少ないため
やや気が抜けた味で清涼感が欠けていた。
大正末期以降はそれまでのしつこさを脱し、色も琥珀色、炭酸ガスが
増えて心地よい刺激で飲みやすく、杯を重ねるのに適した味となった。
ほゞ今のビールと言えよう。
日の出の後の江戸川風景