EMERALD WEB≪拝啓 福澤諭吉さま≫

政治・経済・生活・商品情報などさまざまな話題で情報を発信してます。

中国、ブータンで新たな領有権主張…インドに揺さぶりか / 中国の「いじめ」許すな。米国務長官、尖閣沖侵入を批判

2020-07-14 14:14:38 | 領海・領土・領空・EEZ

中国、ブータンで新たな領有権主張…インドに揺さぶりか

2020/07/13 18:18  読売新聞

 

 中国が6月以降、ヒマラヤの小国ブータン東部の領有権を新たに主張している。

ブータンと、その後ろ盾のインドは激しく反発する。中国の動きには、国境地帯で

軍同士が衝突するインドに対し、揺さぶりをかける狙いがあるとの見方が強い。

(中国総局 中川孝之、ニューデリー支局 小峰翔)

 

 中国が領有権を主張し始めたのは、途上国の環境保護を支援する国際基金

「地球環境ファシリティー」の6月上旬のテレビ会議だった。議事録によると、

ブータンが助成を申請した同国東部「サクテン野生生物保護区」を巡り、中国代表が

「保護区は中国とブータンの国境画定協議で議題になっている紛争地域だ」として、

異議を訴えた。

 

 これに対し、会議でブータンの利益を代弁する南アジア諸国代表は

「保護区はブータン固有の領土。過去に中国側が領有権を主張したことはない」と

反論した。

 

 中国とブータンは国交がない。中国外務省はブータンとの間で、国境画定協議を

1984年から24回行ったとしているが、未画定のままだ。外交筋によれば、一連の

協議で中国側が主張したのはブータン西部のドクラム地域と中部の領有権だけで、

保護区のある東部については「提起したことがない」という。

 

 保護区は広さ650平方キロ・メートルで、ヒマラヤの生態系が残る自然豊かな高地だ。

インドが実効支配し、中国も領有権を主張するアルナチャルプラデシュ州と隣接し、

中印関係にとっても敏感な場所に位置する。ナレンドラ・モディ印首相は就任後の

最初の外遊先にブータンを選ぶなど、中国との緩衝地帯であるブータンへの影響力強化を

図ってきた。

 

 習近平シージンピン政権が領有権主張を拡大した狙いについて、インドの安全保障

戦略の専門家バーラト・カルナード氏は「インドをけん制する狙いだ」と指摘する。

 

 米国のトランプ政権も中国の動きを問題視する。ポンペオ国務長官は8日の記者会見で

この問題に触れ、沖縄県・尖閣諸島やベトナム沖などとともに「中国は領有権争いを

(各地で)あおっている。世界はこのいじめ行為を許すべきではない」と語った。

 

ドクラム地域 ブータンと中国の国境地帯に位置する高原。2017年に中国が

道路建設を始めた際、ブータンの要請を受けたインドが派兵し、中印両軍が約70日間、

至近距離でにらみ合った。ブータンとインドは友好条約で、互いの国益に関する事項で

「緊密に協力する」と定めている。

 

 

中国の「いじめ」許すな 米国務長官、尖閣沖侵入を批判

2020年07月09日09時07分  時事通信

8日、ワシントンの国務省で、記者会見するポンペオ米国務長官

 

 【ワシントン時事】ポンペオ米国務長官は8日の記者会見で、中国による沖縄県・

尖閣諸島沖侵入やベトナム沖の南シナ海進出を例に、中国には領土紛争をあおる

パターンがあると批判した。最近はブータンとの間でも国境問題を引き起こしていると

述べ、「世界はこのいじめ行為を許すべきでない」と強調した。

 


人気ブログランキング