ベルギーの襲撃事件、ISが犯行声明
【5月31日 AFP】(更新)ベルギーのリエージュ(Liege)で女性警官2人と学生1人が殺害された襲撃事件から一夜明けた30日、
イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が、犯行は同組織の「兵士」によるものだと表明した。IS傘下のプロパガンダ機関
アマック(Amaq)が、メッセージアプリ「テレグラム(Telegram)」のアカウントで犯行声明を公開した。
ISは「ベルギーのリエージュ市での攻撃の主は、イスラム国の兵士である」と表明。「彼は米主導の国際的連合の国々を
狙えという呼び掛けに応じ、攻撃を行った」とし、シリアでISと戦う米主導の有志連合に言及した。
ベルギーの捜査当局は、襲撃犯の身元をベンジャミン・ヘルマン(Benjamin Herman)容疑者(31)と特定した。
同容疑者は29日、リエージュで女性警官2人を繰り返し刺した後、それぞれから奪った銃で2人を殺害。さらに、市中心部で
駐車中の車に乗っていた学生を射殺した。
ベルギー警察によれば、ヘルマン容疑者は暴行や軽犯罪で10年にわたり収監と出所を繰り返していた住所不定の人物。
検察当局は、同容疑者が用いた襲撃方法はISの「手口」として知られるものだと指摘している。
AFPが入手した一般市民の撮影による動画には、銃撃中の犯人が「アラーアクバル(Allahu Akbar、神は偉大なりの意)」と
叫びながら通りを歩く様子が写っている。
ベルギーでは2016年にも首都ブリュッセルで死傷者の出る襲撃事件が発生し、ISが犯行声明を出した。
ベルギー東部リエージュで、同市で起きた襲撃事件の犠牲者の追悼式典に参列した地元警察官ら(2018年5月30日撮影)
ベルギー東部リエージュで、同市で起きた襲撃事件の犠牲者の追悼式典に参列した、犠牲者の男性のクラスメートら(2018年5月30日撮影)
ベルギー東部リエージュで起きた襲撃事件の現場に手向けられた花束(2018年5月30日撮影)
ベルギー東部リエージュで起きた襲撃事件の現場に花束を手向ける人々(2018年5月30日撮影)