習氏に経済協力要求 正恩氏、体制保証も 先月の中朝会談
2018年4月17日05時00分 朝日新聞
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3月に北京で行われた中国の習近平(シーチンピン)国家主席と北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長との
首脳会談で、正恩氏が習氏に大規模な経済協力を求めていたことがわかった。また、朝鮮半島の非核化に向けた米韓との交渉を
見据え、北朝鮮の体制保証や軍事的脅威の解消など安全保障面で中国の支援を求めログイン前の続きた。
会談後、中国共産党で対北朝鮮外交を担当する対外連絡部から説明を受けた関係筋が明らかにした。
経済協力の具体的な内容は不明だが、エネルギー支援や以前に計画されたことがある中朝国境地帯での経済特区構想などの
取り組みが浮上する可能性がある。
核実験やミサイル発射で国際社会から厳しい制裁措置を受ける北朝鮮にとって、中国との経済協力は極めて重要だ。中国は
国連安全保障理事会の決議に従い北朝鮮に制裁を続けてきたが、正恩氏としては中国との関係改善を制裁緩和に結びつけ
国民経済を安定させるとともに、自ら掲げた「並進路線」の柱でもある経済改革を軌道に乗せる狙いもありそうだ。
ただ、中朝が経済協力を進めれば、国際的な北朝鮮への経済制裁を骨抜きにしかねず、現段階で中国側が応じるかは未知数だ。
関係筋によると、正恩氏は自らの体制保証への支持も中国側に強く求めた。北朝鮮は軍事的脅威から国家を守るためとして
核兵器の開発や保有を正当化してきた。非核化を巡る米韓との交渉が本格化するのを前に、中国の理解と支援を求めたとみられる。