リッツカールトンが王族の「留置所」に? 王子ら逮捕のサウジ
2017.11.07 Tue posted at 12:02 JST CNN
ドバイ(CNNMoney) サウジアラビアの王子や政府高官少なくとも17人が汚職にかかわった疑いで逮捕された件に関連して、
首都リヤドにある高級ホテル、リッツカールトンが王族のための「留置所」として使われている様子だ。
王子など17人は、サルマン国王の命令で4日に逮捕された。ロイター通信や米紙ウォールストリート・ジャーナルによると、逮捕者の
うち少なくとも数人は、リッツカールトンで勾留されているという。同ホテルを展開するマリオットは5日の声明で、「状況を調査中」と
述べていた。
しかし異例の事態をうかがわせる形跡は豊富にある。予約サイトによれば、リヤドのリッツカールトンは全492室が11月末まで
満室状態。同ホテルは6日、12月1日から予約受け付けを再開すると説明した。
ソーシャルメディアでは、同ホテルの利用客が4日ごろから締め出されたといううわさが飛び交っている。ホテルとの通信手段も
断たれ、公式サイトには6日、「予期せぬ状況のため、当ホテルのインターネットおよび電話回線は、今後の告知があるまで
つながらなくなっています」という説明が掲載された。
今回の事件では、富豪の実業家アルワリード・ビン・タラル王子や王立裁判所の元長官、サウジのメディア王と呼ばれる人物などが
逮捕されている。
リヤドのリッツカールトンは、高級スパや高級レストラン、広大な庭園などの設備がある。米国のトランプ大統領が5月に宿泊したほか、
10月にはムハンマド・サルマン皇太子の主催で大規模な投資家会議が開かれ、国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事や
ソフトバンクの孫正義最高経営責任者(CEO)などが出席していた。