尖閣周辺領海への中国公船侵入、先月は初のゼロ
2019年1月3日7時29分
尖閣諸島(沖縄県)周辺の日本領海への中国公船の侵入が、昨年12月は1回も確認されなかったことが
海上保安庁への取材でわかった。領海侵入が1か月間ゼロだったのは、政府が同諸島を国有化した
2012年9月以降初めて。
尖閣諸島の領有権を主張する中国は、12年9月から中国海警局などの公船による領海侵入を
繰り返すようになり、14年以降は一度に4隻ほどが侵入し、2時間程度航行する行為を月2~3回
続けてきた。しかし、昨年9~11月は月1回となり、12月はゼロだった。
昨年の侵入回数と延べ隻数もそれぞれ19回、70隻と、12年以降最少となった。
同庁は「減った理由はわからない」としている。
これに対し、ある政府関係者は、安倍首相が昨年10月に日本の首相として7年ぶりに中国を公式訪問し
首脳会談が開かれるなど、日中関係の改善が背景にある可能性を指摘している。
ただ、同庁によると、年明け早々の1月2日、尖閣周辺の接続水域(領海の外側約22キロ)内を
中国公船が航行するのが確認された。昨年7月には中国海警局が軍組織の指揮下に入ったこともあり、
同庁幹部は「引き続き厳重な警戒が必要だ」と話している。
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