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<台湾情報19-1>中国、台湾統一で軍事力行使を排除せず 習主席が言明

2019-01-03 09:41:03 | 台湾 中台・国際関係

中国、台湾統一で軍事力行使を排除せず 習主席が言明

2019年1月2日 16:28 発信地:北京/中国  AFP

中国・北京の人民大会堂で開催された、中国が台湾に平和統一を呼び掛けた「台湾同胞に告げる書」の発表40年を記念する行事で、演説する習近平国家主席(2019年1月2日撮影)


【1月2日 AFP】中国の習近平(Xi Jinping)国家主席は2日、中国が台湾に平和統一を呼び掛けた

「台湾同胞に告げる書」の発表40年に当たり演説し、台湾との「再統一」を確実にするための選択肢として

軍事力の行使を排除しないと言明した。台湾は最終的に中国本土に統一されることになるとも強調した。

 

 習主席は台湾独立を助長するあらゆる試みをけん制。「中国は統一されなければならず、またそうなる。

これは、新時代の中国人民を再び大きく活性化させるのに欠かせない条件だ」と述べた。

 

 また習主席は、中国政府は平和的統一を妨げる外部勢力と台湾の分離独立活動に対して

「武力行使を放棄するという約束はしないし、あらゆる必要な手段を取るための選択肢を留保している」

と表明。その上で「台湾同胞の利益と安寧を守る」ための方法として「一国二制度」下での統一にも言及した。

 

 一方、台湾の蔡英文(Tsai Ing-wen)総統は1日、権威主義的な本土では見られない自由を台湾人民が

放棄することはないと述べ、中国をけん制。さらに、中国政府は「(台湾人民)2300万人が自由と

民主主義を堅持していることを尊重しなければならず」「双方の不一致への対処は、平和的で対等な条件を

もってなされなければならない」と述べた。

 

 中国と台湾は毛沢東(Mao Zedong)率いる中国共産党と蒋介石(Chiang Kai-shek)の国民党による

国共内戦が1949年に終結して以来、別々の国として統治されてきたが、中国は今も台湾を統一されるべき

自国の領土の一部と見なしている。

 

 台湾は自らを独自の通貨や政治・司法制度を持つ主権国家と考える一方で、中国本土からの正式な独立を

宣言したことはない。

 中国・北京の人民大会堂で開催された、中国が台湾に平和統一を呼び掛けた「台湾同胞に告げる書」の発表40年を記念する行事で、演説する習近平国家主席(2019年1月2日撮影)


蔡総統「台湾は決して受け入れない」 中国・習氏が

「一国二制度」強調

 2019/01/02 19:27   中央通信社



(台北 2日 中央社)蔡英文総統は2日、中国の習近平氏が同日行った台湾政策に関する演説で

「一国二制度」を強調し、統一の考えを繰り返し訴えたことを受け、「台湾は一国二制度を決して

受け入れない」との立場を示した。


北京の人民大会堂で同日、中国が台湾に平和的統一を呼び掛けた「台湾同胞に告げる書」の発表40年を

記念した式典が開かれ、習氏が演説を行った。習氏は「『平和的統一、一国二制度』は統一を実現する

最良の方法だ」と主張したほか、外部の干渉や台湾独立派の活動に対しては「武力放棄は約束しない。

必要な措置の選択肢を留保する」と表明。「一つの中国」原則を前提とする「92年コンセンサス」に

関しては「(台湾)海峡両岸が一つの中国に属し、国家統一に向けて共に努力していく」と

その内容を定義した。


蔡総統は同日午後、台北の総統府で記者会見を開き、習氏の演説に対する約6分間の談話を発表。

「われわれは一貫して92年コンセンサスを認めていない」と台湾の立場を明確にした上で、

「北京当局が定義する92年コンセンサスとは一つの中国、一国二制度だ。対岸の指導者のきょうの談話は

われわれの懸念を証明した」と言及。台湾は一国二制度を決して受け入れず、「大多数の台湾の民意も

一国二制度に断固反対している。これも台湾のコンセンサスだ」と主張した。


蔡総統はまた、1日に発表した新年の談話で提唱した、

「中国は中華民国台湾が存在する事実を必ず認めること」などを含む「4つの『必ず』」を改めて説明し、

中国に対し、「大国には大国としての度量、責任が必要。国際社会も中国が変われるか、信頼できる

パートナーになれるのか見ている」と呼び掛けた。


与党・民進党が大敗した昨年11月の統一地方選にも触れ、この結果は「台湾の民意が主権を放棄しようと

していることを意味するものでは決してない。台湾の主体をめぐる問題で譲歩するということにもならない」

と述べた。


台湾の対中政策を担当する大陸委員会は同日、声明を発表。習氏の演説は「台湾に対する統一戦線、

統一促進、分断のプロパガンダ」だと指摘したほか、「(習氏が演説で唱えた)『一つの中国』を

前提とした「民主主義的協議」は台湾を分断させ、わが国の主権を消滅させる統一協商」だと反発。

「中華民国は台湾海峡の平和を維持し、国家主権を断固として守る」とし、民主主義、自由主義の政治体制と

平和、人権などの価値観、理念で両岸政策を推進していくと強調した。