北朝鮮は「戦争したくてたまらない様子」=米国連大使
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2017年09月5日 BBC
北朝鮮が水爆とされる核実験を実施した問題で、国連安全保障理事会は4日、緊急会合を開いた。米国のニッキー・ヘイリー国連
大使は、北朝鮮の最高指導者・金正恩氏が「戦争をしたくてたまらないような」行動を重ねていると非難し、「最強の措置をいま
採らなくてはならない」と訴えた。
ヘイリー大使は、問題の外交的解決を可能にするには、最強の制裁措置が必要だと主張。「米国は決して戦争を望んだりしない」
し、「今も望んでいないが、我々の忍耐力は無限ではない」と警告した。
米代表部は制裁強化のための決議案を近く安保理に提出する。ヘイリー大使は具体的な追加制裁の内容を明示しなかったが、
石油禁輸を実施すれば北朝鮮に決定的な打撃を与えるのではと複数の外交筋は話している。さらに、北朝鮮の国営・高麗航空の
飛行禁止、北朝鮮の海外労働者の削減、資産凍結、政府関係者の渡航禁止などが採用される可能性もある。
北朝鮮にとって最大の同盟国・中国は、交渉再開を呼びかけ、中立国・スイスは仲介を申し出た。
中国の劉結一国連大使は、「半島問題は平和的に解決されなくてはならない」、「半島における混乱や戦争を、中国は決して許さない」と強調した。
スイスのドリス・ロイタード大統領はベルンで会見し、スイスが歴史的に中立で、水面下の外交に長年の経験をもつことを指摘。
「今こそ対話の時だと本当に思う。仲介者として善意の役割を担う用意がある。これからの数週間、米国と中国がこの危機にどう
影響できるかが多くのことを左右するだろう」と述べた。
米国はヘイリー国連大使の発言のために「高い代償」を支払うだろうと、北朝鮮がどう喝した。
同大使は北朝鮮が「戦争を求めている」と発言していた。
北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)は8日の論説で、ヘイリー大使の国連での今週の演説について、「ヒステリーの発作」と
非難し、米国に報復すると警告した。北朝鮮は3日に6回目の核実験を実施。9日に再び大陸間弾道ミサイルの発射を計画して
いる可能性を韓国が指摘している。
KCNAは、米国がヘイリー大使の発言のために「高い代償を支払わなければならないだろう」とコメントした。
米国「最強の措置」決議案、11日採決を堅持 異例の報道発表
2017.9.9 10:52 産経新聞
ニューヨーク=上塚真由】北朝鮮による6回目の核実験を受けた国連安全保障理事会の制裁交渉で、米国の国連代表部は
8日、当初の宣言通り11日の決議案採決を目指し、同日の会議開催を安保理に要請する意向だと報道機関に発表した。
安保理で制裁交渉の最中に日程の方針を示すことは異例。制裁強化に慎重な中国やロシアに圧力をかける狙いがあると
みられる。
米国のヘイリー国連大使は4日、「最強の措置」となる制裁決議案を1週間後の11日に採決したい意向を示した。
6日には北朝鮮への石油禁輸や、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の資産凍結などを盛り込んだ制裁決議案を
各理事国に配布。米国側の対応を受け、安保理の視察団でエチオピアを訪れていた中国の劉結一国連大使は9日までの
訪問日程を切り上げてニューヨークに戻った。制裁交渉に参加するためとみられている。
安保理外交筋によると、米国は決議案の内容を一部譲歩してでも、迅速な採択にこだわっているという。
ただ米国は、北朝鮮への石油禁輸を制裁案に盛り込むことを強固に主張しており、中国やロシアとの交渉が難航。
石油製品の供給量制限などで、双方が譲歩するかが焦点となる。
また、決議案では、公海での貨物船の臨検のための「あらゆる必要な措置」を許可しており、軍事手段の容認につながるとして
中露が反発しているもようだ。