【8月22日 AFP】ブラジル北部のアマゾン(Amazon)熱帯雨林で起きた火災がソーシャルメディアで

大きな話題を呼ぶ中、同国のジャイル・ボルソナロ(Jair Bolsonaro)大統領は21日、環境団体が

火災を引き起こした可能性を示唆した。

 

 ツイッター(Twitter)上では、世界最大の熱帯雨林であるアマゾンの一部に広がる火災を写した

とされる写真が拡散。ハッシュタグ「#PrayforAmazonas(アマゾナスに祈りを)」は24万9000回

ツイートされ、21日の世界トレンド1位となっている。

あるツイッターユーザーは「私たちがどれほど成功しようと、地球が死ねば、私たちも皆死ぬ」と

投稿した。

 

 ブラジル国立宇宙研究所(INPE)の発表によると、同国で今年1月~8月に記録された森林火災は

2013年以降で最多の7万3000件近くで、大半がアマゾンで起きたものだった。これに対し、2018年に

起きた森林火災は計3万9759件とされる。

 

 森林伐採の監視を担当するINPEは、ここ数か月の急激な森林伐採の増加を示す統計を公表して以降、

ボルソナロ大統領の怒りを買っており、同統計はINEP所長の解任にもつながった。

 

 火災による延焼面積は21日時点で計測不能だが、サンパウロ(Sao Paulo)含む複数の都市は

ここ数日、厚い煙で覆われていると伝えられており、民間航空便が航路変更を余儀なくされる事態

にもなっている。

 

 アマゾンの森林は、気候変動の抑制に重要な役割を果たすとみられている。世界自然保護基金

(WWF)は、森林火災が今年急増した原因がアマゾンでの森林伐採の加速にあると批判。ボルソナロ

大統領は21日、これに反論し、「こういったNGOが私とブラジル政府に対して人目を引き付けるために

行った犯罪行為」が森林火災の原因かもしれないと指摘した。