ハリケーン「アイダ」で米南部の穀物設備に被害、輸出に影響
2021年8月31日12:10 REUTERS
ハリケーンにより被害をうけた住宅。ルイジアナ州で撮影
[シカゴ 30日 ロイター] - 米南部に上陸したハリケーン「アイダ」により、穀物の輸出に影響が
出ている。米穀物商社カーギルは、出荷用の設備が被害を受けたと発表。CHSも穀物設備で数週間停電
が続く可能性があると明らかにした。
カーギルは、メキシコ湾に近いミシシッピ川沿いにある同社の2つの穀物ターミナルのうち、ルイジアナ
州のターミナルがハリケーン上陸で大きな被害を受けたと明らかにした。
ブンゲとアーチャー・ダニエルズ・ミッドランド(ADM)は現在、ハリケーンによる被害状況を調べて
いるという。
ハリケーンはメキシコ湾岸からの穀物と大豆の出荷に影響を及ぼしている。この地域からの穀物出荷量は
米国の輸出全体の約60%を占める。中国の旺盛な需要を背景に世界的に供給が逼迫する中、今後穀物の
流通に影響が及ぶ恐れがある。
カーギルは、ルイジアナ州で停電が続いているとし、設備の稼働再開時期は未定だとしている。
CHSはニューオリンズ州の施設に電力を供給する送電線に影響が出たため、当面ワシントン州の
ターミナルから出荷すると説明。ターミナルの電力復旧時期については、2─4週間先になるとの見通し
を示した。
米NYで大規模な洪水、8人死亡 熱帯低気圧「アイダ」
2021年9月2日 20:47 AFP 発信地:ニューヨーク/米国
https://www.afpbb.com/articles/-/3364491?pid=23725126
米ニューヨーク・ブルックリン地区で、熱帯低気圧「アイダ」による豪雨のため冠水した立体交差下の道路で立ち往生した車(2021年9月2日撮影)
【9月2日 AFP】ハリケーンから勢力を弱めた熱帯低気圧「アイダ(Ida)」は1日夜、米北東部ニューヨーク
一帯に記録的な豪雨をもたらし、大規模な洪水を引き起こした。警察によると、ニューヨーク市内で少なく
とも8人が死亡。ニューヨーク、ニュージャージー両州では空港が閉鎖され、非常事態宣言が出された。
アイダは先週末、5段階のうち2番目に強いカテゴリー4のハリケーンとして南部ルイジアナ州に上陸し、
洪水や竜巻で甚大な被害を出した後、北進を続けている。
米経済と文化の中心地ニューヨークでは、ブルックリン(Brooklyn)地区とクイーンズ(Queens)
地区が冠水。キャシー・ホークル(Kathy Hochul)ニューヨーク州知事は、非常事態を宣言した。
警察は、ニューヨーク市内で8人が死亡した状況については発表していない。
またニュージャージー州のフィル・マーフィー(Phil Murphy)知事も、非常事態を宣言。CNNは、同州
パセーイク(Passaic)市でも少なくとも1人が死亡したと報じた。これによりアイダの影響で死亡が確認
された人は計16人に上った。
近隣のニューアーク国際空港(Newark Liberty International Airport)、ラガーディア空港(LaGuardia
Airport)、ケネディ国際空港(John F. Kennedy International Airport)では数百便が欠航。
マンハッタン(Manhattan)、ブロンクス(The Bronx)、クイーンズなど市内各地で主要道路が冠水し、
通行止めとなっている。
ニューヨークの地下鉄駅でも洪水被害が相次ぎ、ニューヨーク州都市交通局(Metropolitan Transportation
Authority)は地下鉄の運行を事実上停止したことを明らかにした。
米国立気象局(NWS)は、大西洋岸中部(Mid-Atlantic)からニューイングランド(New England)
南部までの地域で、2日にかけて最大約200ミリの雨が降り「命に関わる大規模な鉄砲水が発生する恐れが
ある」として警戒を呼び掛けている。
米ニューヨーク・ブロンクス地区で、熱帯低気圧「アイダ」による豪雨のため冠水した通りと、レストランの地下室に流れ込む水(2021年9月1日)
米ニューヨーク・ブルックリン地区で、熱帯低気圧「アイダ」による豪雨のため冠水した立体交差下の道路で立ち往生した車(2021年9月2日)
米ニューヨーク・ブルックリン地区で、熱帯低気圧「アイダ」による豪雨のため冠水した立体交差下の道路で立ち往生した車(2021年9月2日)
米ニューヨーク・ブルックリン地区で、熱帯低気圧「アイダ」による豪雨のため冠水した立体交差下の道路で立ち往生した車(2021年9月2日撮影)
米ニューヨーク・ブルックリン地区で、熱帯低気圧「アイダ」による豪雨のため冠水した通り(2021年9月2日撮影)