ラオス・ダム決壊で“泥地獄” 首まで達するケタ外れな量 政府は「人災」「欠陥工事」も、韓国は「天災」と主張 。
2018.8.8 夕刊フジ
ラオス南部で先月末、韓国企業などが建設していたダムが決壊した事故で、現地の惨状が明らかになってきた。
約50億立方メートルもの濁流(黒部ダムの貯水量の約25倍)が押し寄せた下流地域は、首まで達するような
ケタ外れの泥に覆われ、捜索・復旧活動は難航しているという。
未曽有の事故で、被害は日々拡大している。ラオス国営のビエンチャン・タイムズは8日、死者が34人、行方不明者は
約100人、家を失った人は数千人に上ると報じた。死者数は35人との報道もある。
こうしたなか、NHKは8日朝、取材班がラオス軍の許可を得て、被災地に入った様子を伝えた。
ダムから約40キロ離れた村に入ったところ、ほとんどの住宅が流されるなど壊滅的な被害を受けていたという。
40キロといえば、JR東京駅から、東京都八王子市や横浜市戸塚区、埼玉県川越市、千葉県佐倉市。
JR大阪駅から京都市、神戸市垂水区のあたりだ。ダム決壊による被害の甚大さが想像できる。
現地では、多くの遺体が泥に埋まり、捜索にはかなりの時間がかかることが伝えられている。
事故について、韓国側は「豪雨による天災」と主張しているが、ラオス政府は「人災」「欠陥工事」との見方を
強めている。今後、建設に参加した韓国企業への責任追及が本格化する可能性が高い。
ラオス ダム崩壊 依然100人超の行方分からず 泥で捜索難航
2018年8月8日 4時24分 NHKニュース
ラオス南部で先月下旬に、大雨でダムが決壊し、大量の水が周囲の村に流れ込んだ被害で、これまでに35人が死亡し、
依然、100人以上の行方が分からなくなっています。現地では、捜索活動が続いていますが、広い範囲が泥に覆われ、
捜索は難航しています。
ラオス南部のアタプー県で先月23日、建設中の水力発電用のダムが決壊し、大量の水が周辺の6つの村に流れ込んで
およそ1300世帯が浸水し、これまでに35人の死亡が確認されています。
NHKの取材班がラオス軍の許可を得て、ダムからおよそ40キロ離れた村に入ったところ、ほとんどの住宅が
流されるなど壊滅的な被害を受けていました。
ラオス政府によりますと、依然、100人以上の行方が分からなくなっていて、軍が捜索活動を続けていますが、
広い範囲が泥に覆われ、捜索は難航しています。
また、家を失った人は6500人余りにのぼっていて、多くの人が学校の教室や校庭に建てられたテントで避難生活を
送っています。
子ども2人の行方が分からなくなっている31歳の男性は、「ダムが危険を及ぼすとは思わなかった。避難の呼びかけが
子ども2人の行方が分からなくなっている31歳の男性は、「ダムが危険を及ぼすとは思わなかった。避難の呼びかけが
あれば、子どもたちは助かっていたはずだ」と話していました。
ラオス政府は、捜索活動を続けるとともにダムを建設していた韓国やタイなどの合弁企業や専門家による委員会を設け、
ダムが決壊した原因の究明を進めることにしています。
ラオス ダム崩壊 依然100人超の行方分からず 泥で捜索難航 2018年8月8日 4時24分