ドバイで人工島の建設ラッシュ、新しい観光島は20年完成
2017.05.22 Mon posted at 14:44 JST CNN
(CNN) アラブ首長国連邦(UAE)ドバイの政府系投資会社ドバイ・ホールディングは22日までに、総敷地面積
約37万平方メートルの人工島群「マルサ・アル・アラブ」を造成する計画を発表した。
6月に起工式が行われ、2020年の完成を目指す。
人工島群はドバイを象徴する帆船型のホテル「ブルジュ・アル・アラブ」に隣接する海岸に造成する。
総工費は推定17億2000万ドル(約1900億円)。ドバイの海岸は約2.3キロ拡張される。
島の1つには家族向けのリゾートを建設し、海洋公園や劇場、中東初となる「シルク・ドゥ・ソレイユ」の拠点施設を設ける
ほか、海岸に面した集合住宅300戸も建設する。
別の島はプライベートアイランドとして、高級別荘や住民用のマリーナ、ブティックホテルを展開。
ドバイ・ホールディング傘下のジュメイラ・グループが経営するホテルも開業する。
ドバイでは、ジュメイラ・ビーチ沖に1994年に造成された「ブルジュ・アル・アラブ」を皮切りに、次々に人工島が建設さ
れてきた。
2001~2006年に建設された「パーム・ジュメイラ」には住宅数百棟とホテル数十棟が立ち並ぶ。
一方、2002年に建設が始まった「パーム・ジェベル・アリ」など2つの人工島プロジェクトは、2008年の金融危機に足を
取られてまだ完成していない。
約300の人工島で構成する「ザ・ワールド」は2003~08年にかけて造成され、ほとんどの島を開発業者が買い取って
民間向けの住宅を建設した。しかしこれまでのところ、ほとんどが未入居となっている。
ジュメイラ・グループではマルサ・アル・アラブを観光島とすることで、2020年の博覧会でドバイを訪れる観光客を呼び
込みたい考え。
ドバイで人工島の建設ラッシュの始まり
人工島群「マルサ・アル・アラブ」は総工費約1900億円を見込む
島の1つは家族向けのリゾートを建設するほか、別の島には高級別荘や住民用のマリーナなどを展開する
2020年の完成を目指す
ドバイの名所のひとつとなった「ブルジュ・アル・アラブ」
パーム・ジュメイラには住宅やホテル、ショッピングモールが並ぶ
手前に見えるのが、パーム・ジュメイラの高級ホテル「アトランティス」
パーム・ジェベル・アリは金融危機の影響で開発が進んでいない
人工島で構成されるザ・ワールドの様子
ドバイの3つの人工島群。左から「ザ・ワールド」「パーム・ジュメイラ」「パーム・ジェベル・アリ」
高級ホテル「アトランティス」
パーム・ジュメイラ建設中の様子=2002年
巨大船舶の停泊も
パーム・リゾートのホテル「アトランティス」のオープンを祝う様子=2008年