中国、瀬取り監視のカナダ機妨害 日豪などにも迷惑行為
【ニューヨーク】カナダの公共放送CBC(電子版)は21日までに、北朝鮮による洋上での密輸取引
「瀬取り」を防ぐため警戒監視活動を行っていたカナダの偵察機が、中国空軍機から飛行妨害を受けていたと
報じた。カナダ軍のジョナサン・バンス参謀総長がCBCのインタビューで明らかにした。
バンス氏によると、飛行妨害は10月に朝鮮半島近くの公海上で発生。カナダの哨戒機「CP140」が
北朝鮮の貨物船やタンカーを監視していたところ、中国空軍機が接近し、進路を妨害。
この際に、「不適切な無線交信や、不当な挑発を受けた」としている。
中国空軍機は直接的な危害を加えることはなく、カナダの偵察機に被害はなかった。
バンス氏は、警戒監視活動を行う日本、オーストラリア、ニュージーランドも中国から同様の迷惑行為を
受けていると明らかにした。
CBCがカナダ国防省に確認したところ、カナダは10月に警戒監視活動を12回実施。うち8回の
活動中に、計18回にわたって中国空軍機と遭遇したという。
国連安全保障理事会は対北制裁決議で瀬取りを禁じており、日米やカナダなどが上空から監視活動を
行っている。カナダ外交筋は、朝鮮半島近海を支配下にあるとみる中国側が、近海での監視活動に圧力を
かけているとみて警戒している。
中国空軍機がカナダの偵察機を妨害か、中国国防部は否定―中国メディア
2018年12月28日(金) 10時50 Record china
2018年12月27日、環球時報によると、カナダ当局が中国空軍から自国軍機に妨害があったと主張して
いることについて、中国国防部の報道官が否定した。
記事は、10月19日にカナダのジョナサン・バンス国防参謀総長が「国連の対北朝鮮制裁状況を監視する
任務を負ったカナダ軍の偵察機が北朝鮮に近い国際空域にて中国空軍から妨害を受けた。中国空軍による
挑発行為は不安を募らせる行動であり、海上と空中の『航行の自由』を破壊するものだ」と発言したことを
伝えた。
中国国防部の呉謙(ウー・チエン)報道官は27日の月例記者会見でこの件について質問を受けた際、
「カナダ軍機が遠路はるばる何をしに来たのかは知らないが、類似した状況に対して、中国軍は一貫して
法に基づく処置を行っている。カナダの指摘は事実に反している」とコメントした。