新疆ウイグル自治区での「恣意的な大量拘束」中止を、フランスが中国に要求
新疆ウイグル自治区カシュガルにある「再教育施設」とされる施設(2019年6月2日撮影)
【11月28日 AFP】フランスは27日、中国に対し、新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur
Autonomous Region)での「恣意(しい)的な大量拘束」の中止を求めた。
新疆ウイグル自治区では、ウイグル人やその他のイスラム系少数民族100万人以上が、中国政府が
訓練学校と呼ぶ収容施設に拘束されている。
フランスのジャンイブ・ルドリアン(Jean-Yves Le Drian)外相は中国政府に対し、こうした
収容施設の閉鎖と、現状確認のための国連(UN)人権高等弁務官事務所(OHCHR)の一刻も
早い受け入れを求めた。
ルドリアン氏によると、フランス政府は「メディアが報じるすべての証言と資料を注視」して
いるという。
新疆ウイグル自治区ホータンにある「再教育施設」とされる施設(2019年5月31日撮影)
中国のウイグル族拘束を非難、米国務長官「意図的で継続中」
2019年11月27日 7時55分 NHKニュース
中国が大勢のウイグル族を不当に拘束しているとされる問題で、世界各国の記者でつくる団体が
中国政府の内部文書を公開したのを受けて、アメリカのポンペイオ国務長官は「深刻な人権侵害が
裏付けられた」と非難し、中国政府に対して拘束した人たちを直ちに解放し、抑圧をやめるよう
改めて求めました。
「ICIJ=国際調査報道ジャーナリスト連合」は今月、団体が入手したとする中国政府の
内部文書を公開し、中国がウイグル族を監視する大規模なシステムを構築し、
1週間で1万5000人余りを収容施設に送ったなどと指摘しました。
これについてアメリカのポンペイオ国務長官は26日の会見で、「非常に深刻な人権侵害が行われて
いることが裏付けられた。でたらめではなく、意図的で、継続中のものだ」と述べて中国政府の
対応を非難しました。
そのうえで「中国が恣意的に拘束した人を直ちに解放し、国民を恐怖で支配する政策をやめるよう求める」
と述べ、中国政府が抑圧をやめるよう改めて求めました。
ポンペイオ長官は中国のウイグル族に対する政策をこれまでも繰り返し非難していますが、
中国政府は「事実に基づいていない」と主張していて、反発も予想されます。