確かに、制作費を莫大に使った大作ではない…
ロケで世界中飛び回ってもいない…
登場人物が少なめで、複雑な人間関係でもない…
が、がですよ、
素直に、素直にいい作品なんです、
心にじんわり、響きがあるんでそす。
浩介と真緒、二人の幸せが続くよう、
奇跡を願ってしまう、
その時、浩介に同化しているか、
真緒に自分を重ねているか、
どちらかなんでしょう、
そんな自分に気づくんです。
そして、映画館を出て
あ、あんなシーンが自分にもあるかな、
好きな人と一緒に居るって幸せだよな…と、
何度も心に蘇るシーンがあるんです。
上野樹里ちゃんは、
私がかつて観たのは、
スイングガールズ、
のだめシリーズ、
大河ドラマ江、くらいしかなくて。
でも、どの作品からも離れた、というか、新しい彼女の表情です。
松本潤、
いわゆる松本潤デはありません。
奥田浩介という25才の青年。
心優しく、女の子に奥手、
真緒という女の子のことが、
どれだけ大切なのか、
時間がたつと共に彼のなかではっきりわかってくるんです。
それは、
単に再会してからだけでなく、
結婚後、姿を消した真緒を見つけに行く彼のなかで、更に強くなるんです。
と、私は解釈してます。
この辺から、思い出して涙がまた出てきます…
芸能界に長く居れば、ドラマ、映画で
あー今回はこういうパターンね、
などと役柄、作品をカテゴリーで捉えられがちですよね。
我々、観る側は、ある意味、その方が安心感がある場合もある。
けれども、
我々は、我儘でもあって、
想像以上、期待を裏切る何かも求めているわけで。
松本潤氏に関しては、
等身大の青年というのが、
どうしてもしっくりこない、という個人的な印象がありました。
ドラマでは、彼の美貌や、脚本のせいなのか…彼の役柄は好きでも、ドラマ全体には入りきれない、と、地団駄踏んだ時もあったんです。
が、が、がですよ、
この作品は違う。
恐らく、
浩介、真緒の
この人が好き、
という普遍的な愛情を
誰が見ても自分と重ねられるからなのか。
急展開のストーリーでも、浩介が、真緒を求める強さに
観客も引きずられて、奇跡を望んじゃう。
え~と、こっからまた語りだしたら
夜までかかりそうです…
とにかく、どなたでも、
ご覧ください。
是非!!
劇場で!!