大島の空の下で

伊豆大島在住の中年のおっさんのブログです.日々の出来事を綴っていきます.一部は mixiとマルチポスティングしています.

ペットロス

2014-01-26 23:24:00 | Weblog
昨夜,飼育していた3頭の犬のうちの一頭(チワワ♀)が疾患で昇天しました.
10歳だったので寿命を全うしたとは言い難くしばらくの間喪失感が残りそうです.
ペットロスは場合によっては知人の他界よりも影響が大きいことがあります, その理由は彼らがしゃべることができず,目前にある死を認識できないままこの世を去っていくことに人の死とは別種の不憫さを覚えるからではないかと考えています.

犬との交流の機微は経験者でないと理解しずらい部分があるのでメンタルな事について多くは述べませんが,彼らは個々に多彩な個性があり,想像を超える知能の持ち主であるという点は多くの愛犬家が同意するところだと思われます.

5日ほど前から明らかに健康を害している様子が見られ獣医の所見もうかがって週明けには内地の病院でオペを受ける段取りでした,ところが昨夜みるみるうちに生命力が衰え,もはやこれまでと思われたので日頃彼女の好む姿勢で抱いていたところ30分ほどで息を引き取りました.
その時もろもろの感慨が起こりましたが,たぶんずっと覚えていそうな出来事がひとつありました.

絶命する数分前のこと,もはや声を出す気力も残っていないはずなのに,こちらを見ながら 2声,3声しわがれ声で吠えたのです.この行動の解釈はいかようにもできますが私には別れを告げているようにしか思えませんでした.

人以外の動物が自分の死について認識していることの例に有名な象の墓場伝説がありますが,わたし自身は

「自らがいずれ死ぬことを知らず,全力で生を全うし,ある日ふと死んでいく動物たち」方や
「人は死を知りながらそれを信じることのできない存在」(構造と力 浅田彰)

という対比で捉えていました. 今回の臨終に起きた出来事は明らかにそれとは異なるように思えます.
実際にはどういう理由で発声したのかは永遠の謎ですが,犬たちの知能は今私が考えている以上に高いのかも知れません.