
京都人の会話
「おはようさんどす」
「へえ、おはようさん」
「このごろ、○○ちゃん、見かけまへんな」
「へえ、おかげさんで、先月やっとかたづきましてん」
「そら、よろしおしたなあ」
・・・・・
・・・・・
一見微笑ましい ご近所の会話のようですが
どっこい、この言葉と真意は 裏腹なんですよ
このよろしは、よかったという意味ではありません
そんな話、どうでもよろしという意味なのです
そら、よろしおしたなは もう後がないということ
朝の忙しいときに、べらべらしゃべっている暇はない
無駄話はこれで打ち切り 線引きということなのです
京都人には1200年の歴史の背景がある
戦乱の中を 生き抜いてきた
何度も戦場になって 焼かれた
相手を傷つけると 恨みとなって跳ね返る
だから 否定するにも 頭を捻る
「それ、ちがうんとちがうやろか」
この巧みさ、賢さ!!??
・・・・・
「京都人は日本一薄情か」
倉部きよたか著より
2013年2月9日
笠原 道夫