僕はよく、「大丈夫だよ」と言う。
おそらく面談やメールやLINEで
僕に言われた保護者や生徒も
多いのではないだろうか。
実はこれには
ちょっと大きなストーリーがある。
ウチの塾には
実力があるのにメンタルが弱くて
真の力を発揮できない子たちが多くいる。
そんな子たちに、僕は
「最近、変わったことない?大丈夫?」
って聞いていた。
普通はそう聞くと思う。
でもね、その子たちは、泣きながら
「大丈夫?って聞かれると
もっと不安になるから、
大丈夫だよ!って言って欲しい」
そう言ったんだ。
そこからかな。
僕は必ず「大丈夫だよ」って言って、
その日に僕に起こったイイコトを話すようにした。
もちろん
それで劇的に改善することはなかったけど、
それでも「大丈夫だよ」って言った後は、
なんだか少し落ち着いてくれるような気がした。
不安な人はね、
理由なんか関係なく不安なんだよ。
その時にね、
「大丈夫ですか?」
って聞かれても、
「そんなもん、分からんわ!」
って気持ちになるよね。
だからまず、
「大丈夫だよ」って言ってあげるようにしてる。
根拠もないのに?
うん、そう。
根拠なんて関係ないよ。
とにかくね、
不安な気持ちを少しでも小さくしてあげたいんだ。
そしたら不思議なもんでね
不安が小さくなると、
人はなんか力が湧いてきて、
自信が持てて、前に進めるんだ。
分かる?
そうだ
根拠を自分の力で作れるようになるんだよ。
例えばね、その大学にに行けるかどうか
不安になってる子たちにね
「大丈夫、君は行けるよ」
そう言ってあげる。
そしたらその子は、
「え?行けるの?本当に?
そうなのか・・・行けるのか!よし!」
って気持ちに近づいていけるんだよね。
なんか適当なことを言ってるように
思うかもしれないね。
でもね
僕の「大丈夫」には、
僕なりの経験と確信があるんだよ。
だから僕はこれからも言う。
「大丈夫ですよ」って。
勉強ができない子
っていうのは
ワークの反復回数が
足りなかったり、
いろんな問題を
解いてなかったり、
そういうことが
原因じゃない。
ちょっと教えてあげて、
目の前の問題が
できるようになっても
ちょっと頑張らせて
テストの点数が上がっても
前にも書いたけど、
風船に穴が空いている
状態だから
息吹き込んで、
多少膨らんでも
すぐに萎むことは
あらかじめ分かってる。
だから
まず穴を塞がないとダメ。
穴の数や大きさは
人それぞれだから
なかなか
上手くいかない時もある。
穴ぼこだらけ
にしておいて、
点数を
取らせてください!
って言われても
無理なもんは
無理なんだ。
もちろん、
塾の全精力を上げて
頑張るけど
なかなか、
すぐに結果なんて
出ない子もいる。
穴が多すぎたり、
逆に穴が増えていく
なんて子もいるし。
塾という仕事は
目に見えない部分も
結果に出てしまう
ということだ。