塾長日誌 on the web

復活しました。

逆U字原理

2012-05-09 22:24:05 | 奥田塾編(運動学習)
筋肉痛は大分良くなって、普通に歩けるようになって来ました。
本当に健康って大事だと思いました。


本当なら今頃金山温泉にいるはずなのですが、明日は雷雨になりそうなので、練習が金曜に延期になりました。
最近の仙台の天気は荒れ気味です。
そして最近風邪が流行っているみたいです。
私も2週間くらい前に引きましたが、流行っているみたいです。
みなさん気をつけましょう。


今日は時間もあるのでかなり久しぶりに勉強ネタを書きます。
そういえば今日はかなり久しぶりにゼミもありました。
北村研究室も地道に活動しているのです。


今日書くのは知ってる人も多いと思いますが、逆U字原理というやつです。
これは人間の覚醒水準がパフォーマンスにどういう影響を及ぼすかというやつです。
横軸に覚醒水準をとり、縦軸にパフォーマンスをとると、ちょうどUが逆になったようなグラフになります。






つまり覚醒水準が低い状態から徐々に増加するにつれてパフォーマンスも増加していくが、その増加はある水準までで、覚醒が中程度の時にパフォーマンスはピークに達します。
そこからさらに覚醒水準が上がると今度はパフォーマンスが低下していくのです。
動機づけや覚醒が高いほどパフォーマンスが高くなる気がするのに、これは少し意外ですね。



さらに最適な覚醒水準はスポーツの種目によって違うらしいのです。
アーチェリー(佐々木がやってたらしい)みたいな小さい筋肉を制御したり、コックスのように重要な意思決定が伴うスキルでは、最高の覚醒水準がグラフの左側へ水平移動します。
一方重量挙げ(今は京大生の松本がやってたらしい)のように小さい筋肉をあまり使わず、複雑な意思決定がいらないスポーツでは、最高の覚醒水準は右側に平行移動します。
ボートも全力出すので覚醒水準は結構高めだと思います。
でもコックスは冷静でなければならないということでしょうか。


金曜には戸田入りします。
金曜は天気が良いことを願います。

10年ルール

2012-02-02 22:07:40 | 奥田塾編(運動学習)
今日も会社の説明会に行って来ました。
会社からきたメールを見ても、選考の「せ」の字も書いていなかったので、説明会だけだと思ってました。
しかし、なんと抜き打ちでテストが!!
説明会にしては時間長いから、なんかあるのかなと思ってはいましたが、まさかテストとは。
もちろん全くできませんでした。
まあ、こんなこともありますね。
受かってたら、運が良いということにしましょう。


さて、かなり久しぶりに勉強ネタを書きますか。
最近ネタ切れ気味なのです。
ちゃんと勉強しないと。


10年ルールあるいは、10000時間ルールというのがあります。
これはボートに限らず、あらゆるスポーツで国際レベルの大会で活躍できるようになるには、質の高い練習を10年または10000時間積まなければならない、ということです。
この「質の高い」というのがポイントです。
ただ練習するだけではダメなのです。
手元に資料がないので、質の高い練習の条件を全部覚えていないのですが、一番重要だったのが「自発的に」だったはずです。
つまり自分でやろうと思ってないとダメということです。


私は練習の質は次元だと思います。
質の高い練習1時間がX²だとして、質の低い練習1時間がXだとします。
次のレベルに行くのに10X²の経験値が必要なら、質の高い練習を10時間積まなければならない。
質の低い練習を20時間やっても20Xなので、次のレベルには行けない。
こんな感じなんだと思います。


10000時間ルールに乗っ取ると、1日3時間質の高い練習をして、それを10年間続けないと国際レベルの選手にはなれません!!
毎日3時間質の高い練習をやって、それを10年続けなければならんとは…
気が遠くなりますね。
オリンピックで優勝する人は、これをやってるから本当にすごい。
頭でわかってても、誰にでも出来ることではありませんね。


明日は艇庫に浦田がやってくるらしいです。
これで一人ではなくなるので、寂しくならなそうです。

久々のウェイト

2011-11-30 23:36:07 | 奥田塾編(運動学習)
予想はしておりましたが、リクエストはやはり0…
そう簡単には思いつきませんよね。
もう少し考えます。


今日、発表スライドをもう一度出しました。
また絞られそうな気がしますが、全力は尽くしたので、そうなっても仕方ない。
一区切りつき、早めに終わったので、久々にウェイトに行きました。
閉館時間が迫っていた為、スクワットしか出来ませんでした。
ウェイトに行った時に久々に部員に会いました。
小形は相変わらずでした。


さて、今日もあまり時間がありませんが、頑張って勉強ネタを書きます。
前回の時に心理的不応期について書きましたが、その続きです。


運動は同時に1つしか実行できないということでした。
この1つというのは、時間的に同期している運動ということです。
時間的に同期していれば、いいので空間的に同期していなくても実行できます。
具体的な例をあげると、左手で大きな字を書いて、右手で小さな字を書くのは簡単に実行出来ると思います。
しかし、左手で一定のリズムをとりながら、右手だけ速いリズムをとるのは難しいと思います。
前者は空間的には同期していませんが、時間的に同期しているので実行できます。
後者は時間的に同期していないので、実行は難しい。
こういう話しを聞くと、この機能は人間のパフォーマンスにとって重大な制約になってる気がします。
しかし、これは敵意に満ちた環境で人間が生き残りをかけて進化してきたことを強調するものなのだとか。
運動器官は猛獣から逃げるというような、環境の問題に上手く対処できる行動を起こしやすいように作られているのです。
つまり、その時々にふさわしい行動が、1つだけ実行されるのです。
まあ、考えてみれば、熊とかに遭遇した時はパニックになってしまいますよね。
少しでも焦った途端、手足にバラバラに動かれては、すぐ食べられてしまいますね。
なので時間的に同期してるらしいのです。
本を読んだ時、なるほどと思いました。


そろそろ仙台でも雪が降るらしいです。
そういえば、もう12月ですね。
1年が過ぎるのは本当に早い。

明日は学園祭

2011-11-02 22:10:18 | 奥田塾編(運動学習)
明日から東北大学は学園祭らしく、今日は学内のあちこちにテントが張られていました。
部活やサークルの人も準備に忙しそうでした。
ボート部はどうなのかと言うと…
もちろん、学園祭=学校休み=合宿、この方程式が無条件で成り立ちます。
ということでみんな戸田に合宿に行きました。
丁度いま移動中だと思います。
僕は未だに手首が治らないので、戸田には行かず。
本当に全く治らない。
予定が合わず中々病院に行けませんが、金曜に行ってMRIの結果を聞きにいきます。
どうなることやら…


さて、今日も勉強して練習しただけでブログに書くようなことも特になかったので勉強ネタを書きますか。
やっぱり人に会わないとダメですね。


ボートには全く関係ないですが、球技ではよくフェイントって使いますよね。
左に行くと見せかけて、急に方向転換して右から抜き去る。
この時最初の左への動き(フェイント)に反応してしまうと、次の右への実際の動きへの反応が遅れ、抜かれてしまう。
これは何で起きるのでしょうか?
オフェンス側が先に動けるにしても、同じ人間なので脳から指令が出て、体が動き出すまでの時間に差はないのです。
実体験としてみれば、わかっていても体が動かないという感じだと思います。
これは、人は同時に1つの運動しか組織できない、ということなのです。
まあ、こんなことは生活してればなんとなくわかりますけどね。


実験では音の刺激(S1)が来たら右手を反応キーから離して、光の刺激(S2)が来たら左手を上げるようにします。
S2単独での反応時間は150ミリ秒くらいですが、S1とS2の差が60ミリ秒前後の時にS2への反応時間が最も遅くなり400ミリ秒くらいになる。
S1に対しての右手の運動を処理している途中なので、全く関係ない左手の運動でも右手の運動の処理が終わらないと運動が始められないのです。
わかりづらいですね…
つまり全然関係ない所を動かしていても運動は同時に1つしか処理できないので、「動かさなきゃ!!」と、わかっていても動けないのです。
この2番目の刺激への遅延を心理的不応期といいます。
これが起きるからわかっていても抜かれてしまう。
オフェンス側は「左にフェイントをかけて、右に動く」までを一つの運動としてプログラムするので、止まることなくスムーズに動けます。
60ミリ秒の時に遅れが最大になると書きましたが、それ以上短いと被験者の反応時間は150ミリ秒とそんな変わりません。
これは刺激の間が短すぎて、まるで一つの刺激であるかのようにみなし、同時に2つの反応をプログラムし実行します。
だからフェイントは速すぎてもダメなのですね。
60ミリ秒前後が一番いいのです。


これはボートには役立ちませんね。
役立つとすれば佐々木にローキックのフェイントを入れて、メガネを奪う時くらいでしょうか。
みんな練習頑張って下さい。
僕も仙台で頑張ります。

視覚の優位性

2011-10-30 16:13:16 | 奥田塾編(運動学習)
若干二日酔いです。
やはり飲み会はたまにやるから楽しい。


仙台には明日帰るので、今日も特になにもない。
ここは勉強ネタを出すしかない。



スポーツの練習している時は、五感や身体感覚からフィードバックをもらいながら運動を改善します。
その中で1番影響が強いのは視覚らしいです。
まあ、これは生活していれば分かる気がします。
これは視覚の優位性といいます。
触覚等の他の感覚と視覚とでは意識していなければ視覚のフィードバックが優先されてしまうということです。
これはプラスに働く時もあるのですが、マイナスに働く時もある。
教科書では、マイナスの例としてヨットが挙げられてました。
顔に当たる風、船体が水を切る音、これらは船のスピードを知る上で非常に重要なフィードバックなのだとか。
ボートと一緒ですね。
ヨットでは目隠しして、視覚以外のフィードバックを受け取りやすいようにするらしい。
ボートでもありますね。
自分はこういうフィードバックへの感覚が鈍いので、今度ずっと目つぶって練習してみようと思います。
なのでみなさんも視覚に頼らないで練習してみて下さい。


さて、明日はお待ちかねの「こんばんは、佐々木です。」の連載日ですね。
今週は何を書いてくれるのか、楽しみですね。