翁の徒然なる日々

日々是自遊

賃金はなぜ舞い上がらない?!

2023-01-10 11:30:00 | 日々の徒然
◆意外と肯定的
 年頭の経済団体の賀詞交換会のニュースを見ると意外にも大手企業のトップの人たちは今年の景気の見通しを結構肯定的に捉えています。後半は良くなると答えていました。

 ウクライナ情勢や円相場の落ち着きでコロナ禍で落ち込んだ需要が回復すると見ているようです。そうなると嬉しいですが、どうなりますか?



 昨年末には、将来の防衛費を賄うため、法人税、所得税、たばこ税の増税が表明され、批判の的になっていました。年が明けると賃上げを口にする経営者の姿もニュースで流れました。

 これから春闘の労使交渉が始まりますが、物価上昇率以上の賃上げにならないと実質賃金は上がりません。久しく日本の賃金は上がっていないと言われていますので、ここで上がらないと少子化はクリアできないでしょうね。

 日本の賃金が上がらなかったのは、よく言われる労働生産性の低さなのか、日本企業の稼ぐ力が弱くなったのか、翁にはわかりませんが。もしかしたら、労働者の流動性の低さもあるのかもしれません。

 我々の現役時代とは変わったといえ、一旦入社した会社には定年まで勤めるのが良しとされ、未だに転職すると脱落者のように見られます。

 また、企業は色の付かないうちにと新卒採用に拘り、使い捨てとは言いませんが、賃金を上げてまで退職者を引き留めようとはしません。

 なので、多くの方は、会社にしがみつき、会社のなすがまま、毎年のベースアップに期待するしかありません。そのベースアップも連合などの労働団体任せ。

 企業は、賃金を上げなくても、どうせ辞めはしないと高を括っているのかもしれません。

 バブル崩壊後、定年を迎えた人たちに手を差し伸べ、ヘッドハンティングしたのは、お隣りの中国や韓国、結局のところその頭脳と共に技術が移転し、今日に至っています。それでいいのでしょうか?

 技術力や語学力がある有能な社員は世界中どこに行っても食っていけるのでしょうね。四流社員の自分にはできませんでしたが、今の若者たちにはその可能性があります。

 その良い例が、サッカー選手ですね。国内にはJリーグがありますが、ワールドクラスの選手になると、ドイツ、イングランド、スペイン、ポルトガル、イタリアなどに腕ならぬ脚を磨きに行っています。

 それに比べて野球界はかなり閉鎖的です、〇〇年経たなければ、MLBへ挑戦できません。まぁ行く先がほぼアメリカだけですから。

 そして、4年に一度のサッカーW杯で活躍すれば、自身の市場価値も上がります。選手も自分の価値を上げようと頑張ります。もちろん彼らの選手生命は長くはありませんし、誰もが成功するとは限りません。

 その昔、一番の就職希望先は公務員でした。もしかしたら今でもそうかもしれません。若い頃から老後のことを考えて安定した会社や役所に就職して、安定した人生を送るの良いとは思いますが、本当にそれで良いのでしょうか、その会社や役所(は大丈夫でしょう?)ですら将来どうなるか誰にもわかりません。

 そして、給料が上がらない、と嘆く割には賃上げ要求のデモも起こりません。皆さん甘受しているのでしょうか? 

 デモをするのは年金を上げろという高齢者だけ、自分は参加したことはありませんが、昔の若者の彼らはデモが好きですからね。

 いつもの戯言です。ご放念ください。

 終わり