■エレファントカシマシ 新春ライブ(1月7日 Zepp東京)■
私にとっては、ワンマンは6年前の武道館以来のエレファントカシマシのライブ(夏のイベントでは、2005年の「ロックロックこんにちは in 大阪」あり)。
エレカシのライブって、大昔は男ばかりで、その後「今宵の月のように」でブレイク後に女性ファンが一気に増えた気がするのですが、昨夜はワンマンを久しぶりに見て、男度が再び上がったかなあという印象を受けた。相変わらず、女の子をライブにつれてくる男子が多いし(最近は大半のアーティストのライブで、「キミ、彼女につれられてきたんでしょ~」という男の子が目立っているものね)、一人で来ている女性も多い。そういうバンドです。
★「悲しみの果て」でキュン
噂によると、レーベル移籍をしたというし、新春ライブだし?、久しぶりの私にはメチャクチャ前向きな、なんだかすべて吹っ切ったような、そんな宮本の直球が音に表れていたような。エレカシって別にスムーズに活動しているときでさえ、なんか抱えているっていうか、不安+曖昧材料を感じさせるバンドなんだけど(あくまで私にとって、です)、昨夜は「俺たち、とうぶんは(笑)大丈夫だよ」というお墨付きをいただいたような、そんなパフォーマンスだったな。演奏も安定してて強かったし。石君がなんだかかっこよかったんですけど(笑)。
1曲目が「今宵の月のように」、続いて「悲しみの果て」「明日に向かって走れ」「孤独な旅人」「風に吹かれて」(だったと思う。基本的にセットリストの順番は違っているかも)(アルバム「明日に向かって走れ」「ココロに花を」より」。エレカシの「せつない」系の曲でまとめてみました? 泣けます。
エレカシのコアのファンにはなんて言われるか、でも「悲しみの果て」はライブで何度聴いても胸が震えます。どんな慌しさの中にいても、iPodから流れてくると心なしか歩みを緩めてしまいます(2005年の夏のイベントでは、かつて正座をしてエレカシを聴いていたというスピッツ・草野がアレンジもそのままにこれをカバーして、自作曲よりずっと情感をこめて歌っていましたから。笑)。
実体験とリンクさせたりして曲を聴いたりすることはあまりない人間なんですが、「悲しみの果て」と「夜を駆ける」(スピッツ・アルバム「三日月ロック」)は例外かなあ(と、ちょっと脱線)。
★新旧とりまぜて…
記憶は定かでないのですが、「デーデ」(ファーストアルバム「THE ELEPHANT KASHIMASHI」より)やりましたよね。「珍奇男」(アルバム「浮世の夢」より、短髪宮本の目が怖い?)のはじけぶりになんだか不思議な安心感。
そして当時ほんとうに好きだったアルバム「東京の空」から、「甘い夢さえ」「誰かのささやき」「星の降るような夜に」を続けてやってくれたと思う。順番は覚えていないのですが。これは感激でした。 激しさもせつなさも全部エレカシ色に染めて、と言ったらあまりに陳腐すぎますね。
本編の最後でようやく最新アルバム「町を見下ろす丘」(画像)から「シグナル」「I don't know たゆまずに」、そして「地元のダンナ」で盛り上がりました。「シグナル」は美しい曲です。「地元のダンナ」のCDでの軽い感じのボーカル、ちょっとかっこいいんだけど、昨夜は激しくロックな「ダンナ」で、それももちろんまったく違和感ありませんでした。
★ホントに盛りだくさんアンコール
アンコールは2回。「四月の風」(アルバム「ココロに花を」より)、「今をかきならせ」(アルバム「町を見下ろす丘」より)のエレカシ真骨頂と言えるアンバランスっていうか、異種文化臭っていうか、そのあたりがすごく好き。
そして、2回目のアンコールでは、やってくれました、「so many people」「ガストロンジャー」(アルバム「good morning」より)。前者はなぜかメロディーにはまってしまった。耳についちゃうんだよな。後者は盛り上がる曲だ。宮本さんの叫びに「ついていくぜー!」と答える男の子の気持ちがちょっと伝わってきてしまう。
最後は新曲(リリースは決まっているのですか?)「俺たちの明日」。行こうぜ! 前に進もうぜ! がんばろうぜ!という強いメッセージを伝える歌詞で、ライブは終わりました。
「楽しかったねー」「なんか若いファン増えた?」そんな会話が聞こえました。
頑丈な演奏、宮本浩次という人のキャラクターと歌唱、それだけで私を(私たちを?)浮遊させる、不器用だけど「強くて弱いバンド」。たたみかけるように、曲をむきだしのまま届けてくれるこのバンドにとりつかれると、ちょっとジャンキーみたいになってしまうのかもしれないね。
★相変わらず強気で弱気な(笑)MC
○「俺はプチセレブになって税金対策で寄付をするんだ。そうだ、なんでU2はあんなに寄付するんだ?? 大もうけして車300台くらい買ってからの寄付だな。どうせ寄付するなら秘密でやれって言うんだよ、な、それがホントの寄付ってもんじゃないですか!」
となぜかU2に噛みついたあとで、
「ま、会えばね、俺、『こんにちは』とか言っちゃうだけどね。向こうが俺を知らないってことが前提」なんて弱気なことを(笑)。
○「私はこう思うのです(その芝居じみた言い方に会場爆笑)。人生は旅ではないかと。違いますか? あれ、俺、言いすぎ?」と言ったあとで、「人生は旅、というような歌をうたいます」で「孤独な旅人」が始まったと思うのですが、そのとき私は、「ああ、エレカシの楽曲って、『旅』という言葉を連想させるものが多いんだなあ」と今さらながらに感じたのです。
○「今日、俺たちはみんなからいろんなものをもらったよ。俺たちだってキミたちにプレゼントできたと思うけど」のあとで、捨て台詞のように「金とっておいてプレゼントもないかー」だって。
いつもながら、というか、いつも以上にわれわれファンをあおり、励まし、力を伝えてくれた…、そういうライブだったような気がする。
エレカシの曲はCDで聴くとその型にはまらないイビツなところがもちろんいいんだけれど、ライブでもっとパワーアップしたものを聴くと、そのイビツな感じがなくなって、なんか不思議なまとまりを見せる。うまく言えないけれど、そういう2つの面を私はデビューの頃から愛しています。
私にとっては、ワンマンは6年前の武道館以来のエレファントカシマシのライブ(夏のイベントでは、2005年の「ロックロックこんにちは in 大阪」あり)。
エレカシのライブって、大昔は男ばかりで、その後「今宵の月のように」でブレイク後に女性ファンが一気に増えた気がするのですが、昨夜はワンマンを久しぶりに見て、男度が再び上がったかなあという印象を受けた。相変わらず、女の子をライブにつれてくる男子が多いし(最近は大半のアーティストのライブで、「キミ、彼女につれられてきたんでしょ~」という男の子が目立っているものね)、一人で来ている女性も多い。そういうバンドです。
★「悲しみの果て」でキュン
噂によると、レーベル移籍をしたというし、新春ライブだし?、久しぶりの私にはメチャクチャ前向きな、なんだかすべて吹っ切ったような、そんな宮本の直球が音に表れていたような。エレカシって別にスムーズに活動しているときでさえ、なんか抱えているっていうか、不安+曖昧材料を感じさせるバンドなんだけど(あくまで私にとって、です)、昨夜は「俺たち、とうぶんは(笑)大丈夫だよ」というお墨付きをいただいたような、そんなパフォーマンスだったな。演奏も安定してて強かったし。石君がなんだかかっこよかったんですけど(笑)。
1曲目が「今宵の月のように」、続いて「悲しみの果て」「明日に向かって走れ」「孤独な旅人」「風に吹かれて」(だったと思う。基本的にセットリストの順番は違っているかも)(アルバム「明日に向かって走れ」「ココロに花を」より」。エレカシの「せつない」系の曲でまとめてみました? 泣けます。
エレカシのコアのファンにはなんて言われるか、でも「悲しみの果て」はライブで何度聴いても胸が震えます。どんな慌しさの中にいても、iPodから流れてくると心なしか歩みを緩めてしまいます(2005年の夏のイベントでは、かつて正座をしてエレカシを聴いていたというスピッツ・草野がアレンジもそのままにこれをカバーして、自作曲よりずっと情感をこめて歌っていましたから。笑)。
実体験とリンクさせたりして曲を聴いたりすることはあまりない人間なんですが、「悲しみの果て」と「夜を駆ける」(スピッツ・アルバム「三日月ロック」)は例外かなあ(と、ちょっと脱線)。
★新旧とりまぜて…
記憶は定かでないのですが、「デーデ」(ファーストアルバム「THE ELEPHANT KASHIMASHI」より)やりましたよね。「珍奇男」(アルバム「浮世の夢」より、短髪宮本の目が怖い?)のはじけぶりになんだか不思議な安心感。
そして当時ほんとうに好きだったアルバム「東京の空」から、「甘い夢さえ」「誰かのささやき」「星の降るような夜に」を続けてやってくれたと思う。順番は覚えていないのですが。これは感激でした。 激しさもせつなさも全部エレカシ色に染めて、と言ったらあまりに陳腐すぎますね。
本編の最後でようやく最新アルバム「町を見下ろす丘」(画像)から「シグナル」「I don't know たゆまずに」、そして「地元のダンナ」で盛り上がりました。「シグナル」は美しい曲です。「地元のダンナ」のCDでの軽い感じのボーカル、ちょっとかっこいいんだけど、昨夜は激しくロックな「ダンナ」で、それももちろんまったく違和感ありませんでした。
★ホントに盛りだくさんアンコール
アンコールは2回。「四月の風」(アルバム「ココロに花を」より)、「今をかきならせ」(アルバム「町を見下ろす丘」より)のエレカシ真骨頂と言えるアンバランスっていうか、異種文化臭っていうか、そのあたりがすごく好き。
そして、2回目のアンコールでは、やってくれました、「so many people」「ガストロンジャー」(アルバム「good morning」より)。前者はなぜかメロディーにはまってしまった。耳についちゃうんだよな。後者は盛り上がる曲だ。宮本さんの叫びに「ついていくぜー!」と答える男の子の気持ちがちょっと伝わってきてしまう。
最後は新曲(リリースは決まっているのですか?)「俺たちの明日」。行こうぜ! 前に進もうぜ! がんばろうぜ!という強いメッセージを伝える歌詞で、ライブは終わりました。
「楽しかったねー」「なんか若いファン増えた?」そんな会話が聞こえました。
頑丈な演奏、宮本浩次という人のキャラクターと歌唱、それだけで私を(私たちを?)浮遊させる、不器用だけど「強くて弱いバンド」。たたみかけるように、曲をむきだしのまま届けてくれるこのバンドにとりつかれると、ちょっとジャンキーみたいになってしまうのかもしれないね。
★相変わらず強気で弱気な(笑)MC
○「俺はプチセレブになって税金対策で寄付をするんだ。そうだ、なんでU2はあんなに寄付するんだ?? 大もうけして車300台くらい買ってからの寄付だな。どうせ寄付するなら秘密でやれって言うんだよ、な、それがホントの寄付ってもんじゃないですか!」
となぜかU2に噛みついたあとで、
「ま、会えばね、俺、『こんにちは』とか言っちゃうだけどね。向こうが俺を知らないってことが前提」なんて弱気なことを(笑)。
○「私はこう思うのです(その芝居じみた言い方に会場爆笑)。人生は旅ではないかと。違いますか? あれ、俺、言いすぎ?」と言ったあとで、「人生は旅、というような歌をうたいます」で「孤独な旅人」が始まったと思うのですが、そのとき私は、「ああ、エレカシの楽曲って、『旅』という言葉を連想させるものが多いんだなあ」と今さらながらに感じたのです。
○「今日、俺たちはみんなからいろんなものをもらったよ。俺たちだってキミたちにプレゼントできたと思うけど」のあとで、捨て台詞のように「金とっておいてプレゼントもないかー」だって。
いつもながら、というか、いつも以上にわれわれファンをあおり、励まし、力を伝えてくれた…、そういうライブだったような気がする。
エレカシの曲はCDで聴くとその型にはまらないイビツなところがもちろんいいんだけれど、ライブでもっとパワーアップしたものを聴くと、そのイビツな感じがなくなって、なんか不思議なまとまりを見せる。うまく言えないけれど、そういう2つの面を私はデビューの頃から愛しています。