隠れ家-かけらの世界-

今日感じたこと、出会った人のこと、好きなこと、忘れたくないこと…。気ままに残していけたらいい。

初期の曲を聴いてほしい-スピッツ「CYCLE HIT」リリース

2006年03月24日 20時17分20秒 | スピッツ

■カミングアウト~愛すべきおかしなバンド「スピッツ」ファン

 
実はスピッツファン。1989年の初夏、よくわからないままつれていかれた新宿ロフトで、おかしなバンドだなあ、と思って以来…。幼い頃から、とにかくバンドサウンドが好きで、生意気に洋楽のロックばかり聴いてたけど、スピッツに出会ったとき、あ、こんなバンドが日本にもあるんだー、って。何が「いい!」って思ったのか、それはうまく説明できないんだけど。歌詞ももちろん、メロディーも、声も、サウンドも。だけどやっぱりうまく説明できない。
 
ロフトでの初ワンマンはその年の夏。初ワンマンであっても、彼らに気負いは感じられず…。それでも腕振り上げたりするパフォーマンスはあったような、そんな記憶もある。当時はマサムネさんの手書きのチラシでライブの予告があり、それには連絡先としてメンバーのアパート?の電話番号が書いてあった。もちろんケイタイ普及以前のことだしね。画像は見にくいけど、そのときのものです。
 
もらったチラシの裏にサインをしてもらったこともある。「サイン?」とメンバーが照れくさそうに笑っていたのを今でも覚えている。
 
デビューしてからは長いこと、ひっそりしていたけど(笑)、あの頃のファンは、絶対にいつか…と思っていたはず。ひょっとすると、良さをわかってもらえない状態を誇らしく思っていた人もいたかも。雑誌などでは絶賛されたりしているんだけど、売り上げには結びつかなかったらしいし。
 
チケットも簡単に手に入ったし…(というより余ってたし)。当時、大阪年金会館の中ホール(だったと思うけど)のライブはみごとに閑散としていて、その場にいた私はどこに視線をやっていいのか、ホントに困りました。メンバーもなんだか目線が下向きで、場違いな感じで。曲はいいのになあ、昔みたいにライブハウスだけでやればいいのに、とか、いろんなことを思いながら、その場にいた記憶があります。あんなにいろんなことを考えながら参加したライブは、あとにも先にもなかったな(笑)。
 
それからだんだん認められて…。昔からラジオでは結構かかっていたのですが、もっと頻繁に流れるようになって、なんだかこっちもわからないままに「ロビンソン」!!!でした。
 
ボーカルがああいうキャラだから(どーいうキャラだ!)、ちょっとアイドルっぽい対応をされていた時期もあったけれど(たぶん本人たちの意向ではなくメディア的に)、でもなんといっても楽曲勝負ですから。
 
きれいなメロディーとハイトーンのボーカル、気持ちのいいバンドサウンドだけなら、きっとそれなりのバンドで終わったと思うんだけど、実はそういう爽やかさに紛れて、妖しくていびつな言葉、頑固なまでのポリシーが微妙なバランスで主張していて、それがなんとも心地いい。
 
「いつまでも続けたい」という意志をライブでいつも伝えてくれる。それを信じていられる幸せをファンは感じています。
 
明日は彼らのデビュー15周年の記念日。自らの意志でリリースしたのではない「RECYCLE」を廃盤にして、本物のシングル集「CYCLE HIT」が2枚リリースされます(ファンにはうれしいボーナストラック付き)。これについては、いろいろ思う人もいるだろうけど、でも私は単純に、ブレイク以降のスピッツしか知らない、特にファンでもない人たちに、デビューからの曲を聴いてもらえるのがうれしい。「ヒバリのこころ」「夏の魔物」「惑星のかけら」などなど、心に響くかっこいい曲がたくさんあるのです。そして、できたらアルバムを聴いてほしい。みんなが,とは言わないけど,きっとはまる人もいるはず。
 
スピッツファンだとカミングアウトしたので(なんか大げさ?)、ちょっとすっきりしました。今後、思い入れのある曲や、おかしな思い出など、少しずつ書いていけたら…。

          ★  ★  ★       

 「
RECYCLE」というネーミングもアイロニックな感じで、レコード会社に無理押しされてリリースということになってしまった彼らの心情が表れているけれど、今回の「CYCLE HIT」もなかなかしゃれています。どういう意図があるのか、まだメンバーは語っていないので勝手に解釈すれば、やっぱり野球ファンが若干2名いるということで…ということだろうな。野球用語では、サイクルヒットは、「1ゲーム中に同じプレイヤーがシングルヒット,二塁打,三塁打,ホームランを打つこと」という意味だから,「スピッツのシングルには,何千枚しか売れなかったものから100万枚を超えるメガヒットまで,さまざまあるんだよ」ということか。そして、どの曲もそれぞれ、私たちの胸にザワザワを波風を立ててくれた、そういうことなのです。


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