「瞳の中の秘密」
2009年 スペイン・アルゼンチン合作映画
原題「EL SECRETO DE SUS OJOS」
http://www.hitomi-himitsu.jp/
監督 ファン・ホセ・カンパネラ
出演 りカルト・ダリン/ソレダー・ビヤミル/パブロ・ラゴ
ハビエル・ゴンディーノ/ギレルモ・フランチェラ
アカデミー外国語映画賞受賞作の「瞳の中の秘密」。
サスペンスとしてのおもしろさ、アルゼンチンというお国柄なのか(これは勝手な指摘ですが)ほどよいユーモアと警戒感、そして激しくも静かに深く途切れることなく続く大人の愛の流れ。
演出によっては「おなかいっぱい感」に流れていきそうな内容を、すべてほどよく見せてくれた・・・そんな映画。
定年を迎え、心のよりどころを失ったベンハミンは小説の形で自分の過去、そして心にこだわりとともにしまっていた過去の事件と向き合うことにする。
時間が行きつ戻りつするなかで、サスペンスとも、大人の恋のゆくえともいえるストーリーが丁寧に進み、思いがけないラストにつながる。
是非はともかくも、被害者やその家族にとって、死刑ではとうてい救われない思いは、この男性がゆきついたやり方でむくわれるのか・・・。とても重い課題をつきつけられた気がする。
そして二人の大人の愛は苦難を予想しつつも、今度は成就に向けてスタートしたようだ。
ベンハミンとイレーネの二人の若いときと現在を同じ役者が演じているのだが、無理に老けさせるわけでもなく、でも現実の衰えと円熟を自然にしっかり形にしているのは、役者の演技力+メイクなどの技術のおかげなのか。些末なことかもしれないけれど、そこが見事だった。
言語どおりの邦題。これは心にズシンとくる。
瞳の中、心の奥に秘めたものを私たちはそれぞれにかかえているはずだし、それは見なければ、見て見ぬふりをしていればたいていは小さく薄くなっていくのだろう。
ベンハミンのように、そこを避けられなくなった人間は静かにブレーキという機能を失わざるをえなくなる。
新妻を殺害された男の瞳の中にも、消すことのできない秘密がしっかりと根付き、それがあればこそ人生が動いていたのかもしれない。
それが幸せか不幸かと言えば・・・、どうなのだろう。忘れて新たな日々を生きていければ・・・とは思うが、一点に神経を集中させてそれを途切れることなく保ち続ける人生もまた、重くも香しい日々なのか・・・。
スピッツの追加ライブは会津・市川・八戸が延期になってしまったようですね。
楽しみに待っていた方がみなさん、延期ライブに行かれますように!
結城のライブの様子を教えてくれたテヘランさん(ココに、彼女の情報をもとに私がまとめてしまったレポあり)から、メールが届きました。
許可を得て、以下に原文を載せます。
「私のよれよれな報告を見事に『かけらさんっぽい』レポにしちゃってくれてありがとさん。
だけど、ひと言、『マサムネ、きゃわいい~!』みたいのがあっちこっちにあったはずなのに、あれはやっぱり削除??
かけらさんはメンバー愛が平等だもんなあ、昔っから。
機会があったら、実は「きゃわいい~!」があったことを皆さんに教えてあげてください、っていうか、書いて!」
というわけでした。
失礼しました・・・
『朝日新聞』夕刊の「人脈記」は今回「100万人のうつ」。
「うつは風邪のようなもの」から少し違う視点で見ていこうとする流れや時代からの影響も興味深い。
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