隠れ家-かけらの世界-

今日感じたこと、出会った人のこと、好きなこと、忘れたくないこと…。気ままに残していけたらいい。

バンドの理想型~青春のCheap Trickで漫遊です

2021年02月23日 09時36分40秒 | スピッツ

2021.02.21
「草野マサムネのロック大陸漫遊記」
FM TOKYO


 この時期、風邪の匂いや、昼間で眠かったり・・・で、東京では春を感じることがあるけれど、「みなさんのところではいかがですか」。
 (たしかに気温が急に上がって、花が咲いたりして街が色を持ち始めました)

 今回は、【70年代チープ・トリックで漫遊記】。
 草野「ワタクシが最も影響を受けたバンドです、人生で最も(多くの)回数聴いたバンドです。オレにとってのバンドの理想型でもあります」
 (最大限の気持ちのこもった紹介です。Cheap Trickは大好きだし、期待できそうな回です)
 今回は、バンドのヒストリーを追うのではなく、草野くんなりの時間軸で紹介してくれるそうだ。


 オンエア曲
 01 エスカルゴ(スピッツ)
 02 Way Of The World(Cheap Trick)
 03 Surrender(Cheap Trick)
 04 Clock Strikes Ten(Cheap Trick)
 05 I Want You To Want Me(Cheap Trick)
 06 Such a Good Girl(Cheap Trick)
 07 He's A Whore(Cheap Trick)
 08 シャイニン・オン 君が哀しい(LOOK)
 09 醒めない(スピッツ)


 漫遊前の一曲は、スピッツの「エスカルゴ」(2002年、10thアルバム『三日月ロック』)。
 「この曲って、元ネタはCheap Trickだよね」と多くの人に言われた。「意図的ではなかったけれど、やはり影響を受けていたんだな」と。
 仮タイトルの「ザンダー」は、Cheap Trickのボーカル、ロビン・ザンダーより。
 草野「モロじゃん・・・」

 そして最初の曲は、「オレの好きなナンバーから」、「Way Of The World」(1979年、4thアルバム『Dream Police』)。
 Way Of The World - Cheap Trick - 1979 Promo
 (適度なポップ感はこのバンドらしい。いい曲だなあ)
 このアルバム『Dream Police』は、当時小学校6年だった草野少年がクリスマスに買ってもらった、初めてのロックのアルバム。
 こちらがそのジャケット。
 
 お金をもらって買いに行き、アルバムをママチャリのかごに入れて「ウキウキで帰った思い出のアルバム」。
 「Dream Police」や「Voices」など、いい曲がたくさんある中で、「(「Way Of The World」を)いちばん聴いたかな」と。
 ハードなAメロからメロディアスなサビへ、という曲構成は「結構、影響を受けてます」。

 草野少年のCheap Trickとの出会い。
 ロック御三家の特集(ココ)でも述べていたように、小学生のころは、「家ではラジオばかり聴いていて、最初は歌謡曲が好きだった」。
 歌謡ベストテンのような番組の前後には必ずポップスベストテンを流す番組があったので、「徐々に洋楽にもはまっていった」。
 そこで子どもの耳にも興味をそそられたのが、Queen、KISS、Cheap Trickだった。そして。雑誌やレコードジャケットなどで、「いちばんカッコいいなと思ったのが、このCheap Trickだった」。
 ボーカルのロビンとベースのトムは少女漫画から出てきたように文句なくカッコよくて、「ロビンが王子さまで、トムがナイトという感じでしょうか」。そして、「ギターのリックさんとドラムのバンさんはちょっとユーモラスなキャラ担当」。
 
 (うーん、ちょっとわかるかも)
 草野「このバランスもとてもいい。絵に描きやすい。リックさんは、キャップを被った、ひょうきんな背の高いギタリスト。バンさんは、メガネに髭の、ちょっとどっしりしたドラマー」
 そして、リアルタイムで聴いた『Dream Police』から、彼らの古い音源をたどっていった草野少年。中古のシングルが半額くらいで売っていたので、そういうのも聴いていたそうだ。

 そして次は、「中古のシングルで何度も聴いた」、「Surrender」(1978年、3rdアルバム『Heaven Tonight 天国の罠』)。
 アルバム『Heaven Tonight』のジャケット。
 
 ZO-3で演奏しつつ、イントロのフレーズは「日向の窓に憧れて」、サビのコード進行は「ラジオデイズ」のサビに・・・と解説。
 (この曲のイントロを聴いて、いつもスピッツの曲を感じていたのは、そういうことだったのね。こういう具体的な解説は本当にうれしい)
 (大ヒット曲。本当にいい曲)

 次は、「マジで、オレの人生でいちばん回数聴いたアルバム」から、「Clock Strikes Ten 今夜は帰さない」(1977年、2ndアルバム『In Color 蒼ざめたハイウェイ』)。
 アルバム『In Color』のジャケット。
 
 草野「今後きっと、そこまで聴くアルバムには出会わないと思う」
 ハーモニクスのフレーズを聴かせてくれて、スピッツの「こんにちは」のイントロも「近いと言えば近いです」と。(印象的なイントロです)
 大好きなCheap Trick!なのに、バンドでコピーした経験はなく、ギターを弾き始めてからは、マイケル・シェンカー、ジミヘンなどのギタリストに夢中になる。
 草野「Cheap Trickのリックさんもいいギタリストなんだけど、当時はもっと派手なギタリストを求めてしまったんでしょうね」

 音楽雑誌『ミュージックライフ』とSONYの戦略が成功して、「Cheap Trickの人気は日本で先行する」。
 来日公演の際の武道館でのライブを収録したライブアルバム『Cheap Trick at Budokan』が逆輸入の形でアメリカでも大ヒット。「これによって、『Budokan』という会場名もワールドワイドに広まる」。
 (このアルバム、いまだに聴きます!)
 草野「オレの青春は当時の『ミュージックライフ』の編集長・東郷カオル子さんと、SONYの「当時の洋楽担当ディレクター・野中規雄さんによって形作られたと言っても過言ではありません」
 (ココで野中さんが語っています。)

 次は、「I Want You To Want Me 甘い罠」(1977年、2ndアルバム『In Color 蒼ざめたハイウェイ』)。
 去年の3月には、ココで『Live at Budokan』からのライブ音源を流したけれど、今日はスタジオ録音音源で。
 (この曲のサビはクセになって、ときどき頭に浮かんでは「何の曲だっけ?」ということもあったりする)
 美しいカノン進行をZO-3で聴かせてくれて(カバーしてください!)、「スピカ」の「粉のように飛び出す せつないときめきです♪」を例にあげて、「西城秀樹さんの『ブルースカイブルー』(ココ)と、洋楽ではこの曲が、スピッツのカノン進行のもとになっているような気がします」と。
西城秀樹 Blue Sky Blue
 (「YMCA」だけではなく、このようなバラードを聴くと、いいシンガーだなあと改めて)


 メッセージコーナー。
 「ビートルズを語っているところをあまり拝見しないけれど、マサムネさんにとってビートルストは?」
 Cheap Trickはビートルズの影響を受けたバンドで、

 〇 ジョン・レノンが亡くなる前にセッションをしている。

 〇 ロビン・ザンダーは、ジョン、ポール、ジョージの「いいとこ取り」のようなボーカリスト。「優しい声からシャウトまでできる「一人ビートルズのような方」

 なので、「スピッツはビートルズの孫弟子のようなバンド」。

 (もちろんリアルタイムでは聴いていないし、若いときも特に興味はなかったんだろうな、と勝手に思っている)

 次は、「4曲入りのミニアルバムのB面の曲」(ただし現在のデータ上ではシングル扱い)、「Such a Good Girl」(1980年、3rd EP『Found All The Parts』/今日の音源は、2015年、コンピレーションアルバム『The Epic Archive Vol. 2』より)。 
 当時は「70年代に録音された未発表曲」と言われていた記憶があるそうだけど、最近のインタビューでメンバーが「80年代の録音」と明かしている、と。
 だから、80年代の曲なのかもしれないけど、「オレはずっと70年代の曲だと思っていたので、今日は70年代の曲としてかけちゃいます」。
 歌詞がよくて、草野くんの訳によれば、
 「キミはマジでgood girl オレは今まで悪い女に騙されてきたんだけどさ キミはホントに素晴らしい人です!」というような。
 中学生の草野くんは「オレもそういう女性に出会いたいなあ」と妄想しつつ聴いていたけれど、今は「この歌の主人公はまた痛い目にあうのかなあ。独りよがりな恋愛で失敗しちゃうんだろうなあ」などと全然違う方向で想像しながら聴いているそうだ。
 (いろいろな経験の末に・・・だろうな)
 トム・ピーターソンの演奏する12弦ベースの「独特の音も聴いてほしい」。

 最後は、「He's A Whore」(1977年、デビューアルバム『Cheap Trick』)。
 草野くんは、4rdアルバムから入って、2ndアルバム~3rdアルバム~At Budokan~5thアルバムを聴き進んでいって、最後に1stアルバムにたどり着いたそうです。
 中学生のころは、この1stアルバムにはそれほどはまれなくて、大学生になってから「このラフな感じは、これはこれでカッコいいかも」と思うようになり、「小平のアパートでよく聴いていました」。
 このギターカットのリフは、「スピッツの『エスカルゴ』につながっていると思います」。
 (原石のような、洗練される前の感じがいいなあ。1stアルバムならではの楽しさ)
 番組の中でループして、「エスカルゴ」に戻っていきます。
 Cheap Trickは活動48年目に入ったこの春に20thアルバム『In Another World』をリリースするそうで、「楽しみです」と。

 特集の最後に。
 Cheap Trickは5thアルバム「All Shook Up」リリース後、ベースのトム・ピーターソンが脱退し、その後草野くんの気持ちが離れてしまったそうだ(トムさんは88年に復帰しています)。
 バンドの売れ行きのピークは、1988年の10thアルバム『Lap Of Luxury 永遠の愛の炎』の大ヒットのあたりだけれど、そのころには興味を失っていた、と。
 でも2008年の来日公演をきっかけに、また熱が戻ってきて、「最近はニューアルバムをチャックしていて、2017年の『We’re All Right!』もとてもいいアルバムでした」。
 (私も初期の4枚くらいしか聴いてないから、これをきっかけに聴いてみようっと)
 草野「今後も末永く続いてほしいなと願っております」
 そして、70年代のCheap Trickにはスピッツのかけらがあちこちにあるので、「そのへんも注意して聴いてもらえたらおもしろいかも」ということです。
 理想のバンドを「誰か一人が突出していたり、フロントマンをみんなで支える形ではなく、メンバーが均等にバンドという神輿を担いでいる形」というようなことをインタビューで語っていたことがある。「そういうところがスピッツのカッコいいところ」とも。
 Cheap Trickに出会ったときに、そういう未来を予感することはなかっただろうけど、こちらは運命的なものを感じて、勝手に盛り上がってしまいます。
 今回は特に、ご本人の楽しそうなようすが見え隠れして、こちらもほっこりしましたね。


 そして、「ちょっぴりタイムマシン」のコーナー。

 (「ババロア」の印象的なイントロで)
 曲は、LOOKの「シャイニン・オン 君が哀しい」(1985年、デビューシングル)。
 高校生のころに流行った曲とか。
 カラオケマシンのある友人宅に行ったとき、「草野、声高いから歌ってよ」と言われて歌ってみて、「あれ? オレ、結構イケんじゃない?」と勘違い(笑)したのが「歌い手、草野マサムネの始まり」と。
 「若いころはもっと高い声、出てたはずなんですけど」と言いつつ、かなり高音のこの曲を歌ってくれる。
 スピッツのボーカルを勘違いで誕生させてくれた「ありがたい楽曲」。
 (きれいな曲ですね~。全然記憶にない・・・。あの頃、忙しかったからなあ)
LOOK - 「シャイニン・オン君が哀しい」 LIVE (2)
 YouTubeで、鈴木トオルさんのソロの楽曲が聴けるけれど、どれもステキな声で楽曲も切ない・・・。


 そして来週は、「レスポール使いで漫遊記」。
 ギターにいろいろ種類があるけれど、「ワタシが好きなのは、ギブソンのレスポール」。
 実際に使っているのは、フェンダーのストラトタイプやグレッチのセミアコだけれど、
 草野「やっぱりレスポール、カッコいいです。ぶっとい音、美しい和音、長いサスティーン、クラシカルなシェイプ」
 そんなレスポール使いのギタリストが奏でるロックナンバーをセレクトして漫遊するそうですよ。



                              


 接待か~。
 やっぱりそれなりのもてなしを仕事上で受けたら、相手の意図を当然感じるだろうな。
 大層な接待をしたことも受けたこともないけれど・・・。
 ただの雑談で何万円もする食事やみやげをもらって、「ごちそうさまでした」って、それだけですむ世界があるのかな、と思ってしまう。こういう人たちには、「普通の人々」の暮らしがどう見えているんだろう。
 季節のほんのご挨拶程度の品も決して受け取らなかった公務員の父をもつ知り合いの話を思い出す。「地方の役所のたかだか課長クラスでも、結構届くんだよ」と言っていたっけ。
 相手が相手だと(官房長官の息子とか、首相の息子とか??)、接待を断るのも難しい、と誰かが言っていたけれど、そういう慣習や馴れ合いが横行している世界なのか。
 いつの世もこういう問題が持ち上がって、そのたびにもっともらしい言い訳や解決策をきかされてきたけれど、内情はちっとも変っていなかったのか、それともこれは「ごく例外的な事例」なの?



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