kamacci映画日記 VB-III

広島の映画館で観た映画ブログです。傾向としてイジワル型。美術展も観ています。

バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生

2016年04月10日 | ★★★☆☆
日時:4月8日
映画館:バルト11

ワタシのような世代で「正義の味方対正義の味方」と言えば、東映まんがまつりの「マジンガーZ対デビルマン」とか「グレートマジンガー対ゲッターロボ」を思い浮かべるわけですね。当然のことながら、本格的に衝突するわけではなく、言い争いか、せいぜい先陣争いくらい。

バットマン対スーパーマンと言っても結局は・・・という匂いを感じるのです。

もちろん、どういう展開でそうなるのかというのが、話の見せどころなのですが、二人が衝突にいたるくだりはいささか、まどろっこしいし、しょっちゅう場面が切り替わるので落ち着かない。さらに元々、二人のいる世界観が違うので何か上手くかみ合えない。暗躍する傭兵部隊なんて住んでいる世界がちょっと違う。

そこで活躍するのが、本作の悪役、ジェシー・アイゼンバーグ扮するレックス・ルーサー。若き天才で猫背に甲高い声、異様に高いテンションで悪事を推し進めていくパートが一番面白い。中盤、彼の悪事が一つの成果を上げるシーンは一番ワクワクします。

監督のザック・シュナイダーは映像の見せ方は手慣れたもので、決めの構図とか緩急のつけ方とか原作付きのこの手の映画を作らせたらさすが、劇場で観た一瞬だけは興奮できますね。(一応、ほめ言葉)

クライマックス(といっても30分以上あったような気がする)、バットマンとスーパーマンが力まかせの対決をし、さらにラスボスが登場して、メトロポリスとゴッサム・シティは火だるまの大惨事。石油コンビナートまで爆発して、強烈な環境破壊でもはや人間の住める状態ではないな。両市の市民の皆さまはご愁傷さまというしかない。

今回、面白かったのが、キャスティング。
ブルース・ウェインを演じるのは、ベン・アフレック。悪くはないのだが、彼の役柄の広さ(「ゴーン・ガール」とか)が裏目に出なければ良いのだがと思う。今後、正義の味方軍団を引っ張るトニー・スタークとかキャプテン・アメリカの役割を担えるのだろうか。

そのウェインの執事がジェレミー・アイアンズ!?かって「運命の逆転」の伯爵役でオスカーを受賞した御方なるぞ。マイケル・ガフやマイケル・ケインと役者の種類が違うんじゃないか。引退したブルース・ウェインがアイアンズで、その後を継いだロビンが今のベン・アフレックじゃないかと思わせるね。

議員役がホリー・ハンター、スーパーマンのお母さんがダイアン・レイン。二人とも同世代の女優さんだけど、すっかりおばあちゃん(役)になってしまった・・・。時代の流れは残酷だなあ。

このシリーズ、これから5年は続くらしい。実はそのお膳立てをしたのはレックス・ルーサー。結局、この映画の主人公は彼だったのではないだろうか。不安材料がないこともないが、お付き合いできる水準を維持してほしいものだ。

ところで、今回、無理やり登場させられたとしか思えないワンダーウーマン。演じるのはガル・ガドット。この響き、どう聞いてもスタートレックのカーデシア人の軍人ですね。(そう思っている人は多いはずだ。)






題名:バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生
原題:BATMAN v SUPERMAN : Dawn of Justice
監督:ザック・シュナイダー
出演:ベン・アフレック、ヘンリー・カヴィル、エイミー・アービング、ジェレミー・アイアンズ、ジェシー・アイゼンバーグ
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