日時:4月3日
映画館:サロンシネマ
スリランカ内戦で反政府軍で戦った兵士は、同内戦で死亡した「ディーパン」一家のパスポートを使い、国外逃亡を図る。この「ディーパン」一家を装うため、見ず知らずの女性と9歳の少女と共に「偽装」家族を演じ、フランスに難民として入国する。
まず、この設定が良くて、難民生活の中でそれぞれの思惑が合致しないという緊張感が生み出される。ただ、フィクションではなく、こういった話はよくあるのだろうな。
フランスに入国したディーパンは、低所得者向けのマンションの管理人をあてがわれ、言葉が通じない中でも少しずつ人々と交流し、環境にも馴染んでいく。妻役の女性や娘役の少女も色々な苦境に見舞われるが、同じようにフランスでの生活に順応していく。その中で家族3人もお互いに心を通わせるようになる。
どこが「闘い」なんじゃと思うくらい、淡々とした日常描写が続くが、力強く生きようとする姿に共感を覚える。
しかし、地元のギャングがマンションを根城にしており、ギャング同士の抗争にディーパン一家も巻き込まれることになる。とは言え、ギャングもディーパン一家に何かする訳ではなく、ご近所さん、そして同じ移民として敬意を持って接してくる。その人間くさい姿に先日観た「ヤクザと憲法」がかぶる。
抗争の詳細が描かれることはないのだが、暴力沙汰は突然、降りかかってくる。「家族」が危険にさらされたことから、ディーパンの静かな闘いが始まる。抗争に目をつむり、妥協しても良いものを、元々、赤の他人だった家族を守るためにディーパンは立ち向かっていく。この強さが何とも言えない。
最後に元兵士のディーパンの本物の闘いが起きるが、短時間で一気に描かれるバイオレンスは妙な迫力に満ちている。
主演のアントニーターサン・ジェスターサンは元本物の兵士だったらしい。外見はただのむさくるしいオッサンってところがリアリティにあふれ、そこがカンヌのパルム・ドールのツボだったような気もするな。
映画館:サロンシネマ
スリランカ内戦で反政府軍で戦った兵士は、同内戦で死亡した「ディーパン」一家のパスポートを使い、国外逃亡を図る。この「ディーパン」一家を装うため、見ず知らずの女性と9歳の少女と共に「偽装」家族を演じ、フランスに難民として入国する。
まず、この設定が良くて、難民生活の中でそれぞれの思惑が合致しないという緊張感が生み出される。ただ、フィクションではなく、こういった話はよくあるのだろうな。
フランスに入国したディーパンは、低所得者向けのマンションの管理人をあてがわれ、言葉が通じない中でも少しずつ人々と交流し、環境にも馴染んでいく。妻役の女性や娘役の少女も色々な苦境に見舞われるが、同じようにフランスでの生活に順応していく。その中で家族3人もお互いに心を通わせるようになる。
どこが「闘い」なんじゃと思うくらい、淡々とした日常描写が続くが、力強く生きようとする姿に共感を覚える。
しかし、地元のギャングがマンションを根城にしており、ギャング同士の抗争にディーパン一家も巻き込まれることになる。とは言え、ギャングもディーパン一家に何かする訳ではなく、ご近所さん、そして同じ移民として敬意を持って接してくる。その人間くさい姿に先日観た「ヤクザと憲法」がかぶる。
抗争の詳細が描かれることはないのだが、暴力沙汰は突然、降りかかってくる。「家族」が危険にさらされたことから、ディーパンの静かな闘いが始まる。抗争に目をつむり、妥協しても良いものを、元々、赤の他人だった家族を守るためにディーパンは立ち向かっていく。この強さが何とも言えない。
最後に元兵士のディーパンの本物の闘いが起きるが、短時間で一気に描かれるバイオレンスは妙な迫力に満ちている。
主演のアントニーターサン・ジェスターサンは元本物の兵士だったらしい。外見はただのむさくるしいオッサンってところがリアリティにあふれ、そこがカンヌのパルム・ドールのツボだったような気もするな。
題名:ディーパンの闘い 原題:DHEEPAN 監督:ジャック・オディアール 出演:アントニーターサン・ジェスターサン、カレアスワリ・スリニバザン |
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