kamacci映画日記 VB-III

広島の映画館で観た映画ブログです。傾向としてイジワル型。美術展も観ています。

シャッター・アイランド

2010年04月20日 | 洋画(普通、まあまあ、及第点)
日時:4月18日
映画館:バルト11
パンフレット:A4版600円。監督、デカプリオ、ベン・キングズレーのインタビュー掲載。割と充実している。

家を出る10分前まで、行くか行くまいか逡巡したけど、久々のスコセッシなので足を運んだ。(ちなみに前作「シャイン・ザ・ライト」は観ていない。)

精神に問題アリの犯罪者ばかりを収容した孤島で、行方不明になった囚人の謎を追うミステリー映画だが、本編の前に「ラストは人に話さないでください。」と注意書きが出る。まあ、この瞬間にネタばれしたようなもんだ。(笑)

「グッドフェローズ」とか「カジノ」のスコセッシ節を期待すると肩透かしを喰うが、画面づくり1つ1つに重みがあって、嘘くささが感じられないあたりはさすがスコセッシ。嵐という舞台設定のせいもあるが、雰囲気は「ケープ・フィアー」に近いかな。

デカプリオは「ワールド・オブ・ライズ」の時同様、ヤサ顔でとても連邦保安官には見えない。だが、それもトリックの一部だし、なんといっても表情の1つ1つが実に繊細に構成されていることが素人目にも分かる。眉間のしわの寄せ方1つにしても、その原因によって違うのだ。顔立ちのリアルさは二の次にしても、スコセッシがキャスティングするの当たり前だ。

とはいえ、トリックとオチはありきたりで、ある意味、定番だし、「それなら、何でもアリよね。」と力づくで納得させられてしまう(というより、納得しなくてはならない。)のは、問題だね。ダッハウ収容所とか非米活動委員会とか「狙われた街」なエピソードが出てきて、それはそれで思わせぶりでワクワクするのだが、風呂敷の広げすぎが露骨すぎるよ。他の監督ならまだしも、スコセッシだったら、その方向に収束しないことが見え見え。(ネタばれにならないよう、書くのは大変だ。(笑))

わき役にテッド・レビン(ジェシー・ジェームズの暗殺)、アール・ジャッキー・ヘイリー(ウォッチメン)、イライアス・コティース(ザ・シューター/極大射程)といったスコセッシらしくないが、いかにもミステリー的な顔ぶれを配しているあたり嬉しい。
題名:シャッター・アイランド
原題:Shutter Island
監督:マーティン・スコセッシ
出演:レオナルド・デカプリオ、ベン・キングズレー、マーク・ラフィロ

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