日時:4月19日
映画館:八丁座
アカデミー賞の授賞式で、「また、こいつが出てきたと思われるでしょうが・・・」なんて、コメントをするメリル・ストリープ。普通、そんなこと言えませんよ。もう宴会での乾杯の発声と同じレベル。(笑)
さて、メリル・ストリープが演じるのは、ワタシたちの世代ではロジャー・ムーアの007の大ボスだったサッチャー首相。
国会議員当選から若干、認知の入った現在までを描くのだが、チャーチルやアイゼンハワーならまだしも、戦時中でもない政治家を描いてもそんなにおもしろくない。一本調子になりそうなところを過去と現在を行き来させ、主人のサッチャー氏の幻影(亡霊?)を登場させて、話にメリハリをつけている。
言うまでもなく、メリル・ストリープが秀逸で、サッチャーとメリル・ストリープの真ん中、メリル・サッチャーが実在の人物に思えてしまう。特に老後の現在の姿は特殊メイクもあって、リアル・サッチャーとの違いが分からない。
ところが、メリル・ストリープの演技ばっかりに気をとられているので、あまり意識しなかったが、結局のところ政治家としてのサッチャーの原動力が何だったのかは、語りきれていない。家族への愛なのか、野心なのか、愛国心なのか、男性中心社会に対する反発なのか。いずれも語り尽くされたテーマだし、描写も通りいっぺんなので、指導者の姿としてグッとくるものがない。
そこまで描こうとすると、2時間足らずの映画ではなかなか難しいのかも知れない。「ケネディ家の人々」のようなTVミニシリーズの方がキャラクターが際だつかな。
映画の舞台も室内が多く、群衆シーンもほとんどが記録映像。金がかかっていないよな。
そう思うと、主演がメリル・ストリープでなく、ほかの女優さんだったら、この映画は成立しないか、ずいぶん格の落ちる映画になったことだろう。
メリル・ストリープのメリル・ストリープによるメリル・ストリープのためのザ・サッチャー・ショウ!(笑)
映画館:八丁座
アカデミー賞の授賞式で、「また、こいつが出てきたと思われるでしょうが・・・」なんて、コメントをするメリル・ストリープ。普通、そんなこと言えませんよ。もう宴会での乾杯の発声と同じレベル。(笑)
さて、メリル・ストリープが演じるのは、ワタシたちの世代ではロジャー・ムーアの007の大ボスだったサッチャー首相。
国会議員当選から若干、認知の入った現在までを描くのだが、チャーチルやアイゼンハワーならまだしも、戦時中でもない政治家を描いてもそんなにおもしろくない。一本調子になりそうなところを過去と現在を行き来させ、主人のサッチャー氏の幻影(亡霊?)を登場させて、話にメリハリをつけている。
言うまでもなく、メリル・ストリープが秀逸で、サッチャーとメリル・ストリープの真ん中、メリル・サッチャーが実在の人物に思えてしまう。特に老後の現在の姿は特殊メイクもあって、リアル・サッチャーとの違いが分からない。
ところが、メリル・ストリープの演技ばっかりに気をとられているので、あまり意識しなかったが、結局のところ政治家としてのサッチャーの原動力が何だったのかは、語りきれていない。家族への愛なのか、野心なのか、愛国心なのか、男性中心社会に対する反発なのか。いずれも語り尽くされたテーマだし、描写も通りいっぺんなので、指導者の姿としてグッとくるものがない。
そこまで描こうとすると、2時間足らずの映画ではなかなか難しいのかも知れない。「ケネディ家の人々」のようなTVミニシリーズの方がキャラクターが際だつかな。
映画の舞台も室内が多く、群衆シーンもほとんどが記録映像。金がかかっていないよな。
そう思うと、主演がメリル・ストリープでなく、ほかの女優さんだったら、この映画は成立しないか、ずいぶん格の落ちる映画になったことだろう。
メリル・ストリープのメリル・ストリープによるメリル・ストリープのためのザ・サッチャー・ショウ!(笑)
題名:マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙 原題:The Iron Lady 監督:フィリダ・ロイド 出演:メリル・ストリープ、ジム・ブロードベント |
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