東京府中市の税理士 金成祐行の日々の気付き

税理士法人の経営、強度行動障害の自閉症の息子との生活、悪戦苦闘の毎日で、日々気づいたことを書いていきたいと思います。

ある「難病」の子の物語

2006-10-21 06:56:50 | ノンジャンル
福島正伸先生という方の講演を聴いた。

http://www.entre.co.jp/

先生の講演の中で、最も心に残った物語
ある難病を持つ、実在の女の子が語った物語


この世界に生まれてくるとき、
天国から送り出す神様が、その子に何でも望むものを与えて、
この世に送り出してくれるという。


お金持ちの家に生まれたければ、お金持ちの子に
優秀な頭脳が欲しければ、頭のいい子に
将来、野球選手になりたければ、体の強い子に

皆、自分の望みを神様に言い、その通りの子に
なって、次々と生まれていく。



そして・・・・この女の子の番になったとき、
女の子は、「あれっ」と気づく。

神様の背中に「難病」という文字が見える。


女の子は神様に「その背中にある難病って何?」と聞く。


神様は優しく答える。

「これはね、とても辛く、苦しい難病なんだ。
とても、普通の子には持つことができない。だから・・・
ここに居る子のうち、一番心の強い子が持つものなんだよ。」




女の子は、しばらく考えて・・・・

「私には、『難病』を下さい。私がこの列で、一番強い子供です。
この中で誰かが持たなければならないのなら・・・・、
一番心の強い私が持ってゆきます。」


神様は、笑顔で頷き、この子に「難病」を与え、
女の子は喜んで、この世に生まれていった。




人間の遺伝子構成は「多様」である。

もし、人間に一つの遺伝子構成しかなければ、
たった一つの伝染病で滅ぶ可能性もある。
多様性を確保するために、人類の中に、一定の確率で生まれてくる「難病」の子。
この子達は、自分の選択で・・・みんなのために、生まれてくる。

全ての存在に、大切な意味がある・・・・
そう感じさせられた、大切なお話でした。




私の長男は、「自閉症」です。
今年で9才になるのに、言葉の意味も理解せず、
会話ができません。未だに、オウム返しの会話です。
ちょっとしたことで、パニックになり、社会生活を営む上で、
大変な障害です。

この子も、「自閉症」という難病を、自分で選択して生まれてきた。

いつもの日常の中で、ついつい、そのことを忘れてがちな私に、
そう、深く確信させてくれた、素晴らしい講演でした。
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人は取り替えがきく存在であり、取り替えがきかない存在である。

2006-10-12 16:21:09 | ノンジャンル
ビジネスにおいて・・・・

人は取り替えがきく存在であり、
私が居なくとも、世の中は何の不都合も無く廻ってゆく。

どんな、特殊なビジネスモデルを持っていても、
どんな素晴らしいサービスを提供していても、
どんなに高度な知識を持っていても、
どんなに人格者であっても、

所詮、私は、取り替えがきく存在である・・・・

というスタンスに、勇気をもって立ってみて、自分のビジネスを組み直してみると、
様々なことが見えてくる。

組織の大切さ、
人との出会いの大切さ、
人を信じ、任せ、託すということの尊さ。


そこが、あらゆるビジネスの「分岐点」であると私は感じる。


そして、言うまでもなく、人は「取り替えがきかない存在」である。
中島みゆきさんの歌にあるように、
「百億の人々が見捨てても、忘れても、空の手のひらの中、人は『永久欠番』」

・・・であればこそ、人はビジネスを初めとして、この世で何かを成し遂げようとし、
たとえ成し遂げられなくとも、その志を継ぐ者が現れ、
「永遠の命」となり、連なってゆく。

やはり、人は素晴らしい・・・ですね



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町医者的態度

2006-10-05 19:30:45 | ノンジャンル
町医者は患者を治療するのにいちいち患者の意向は聞かない。
それと同じで、税務・会計のプロフェッショナルである私たちも、顧問先の治療に必要だと思えば、いちいち意向を聞かず、
「こうしなさい」という態度を取る。

この姿勢を「町医者的態度」と呼び、TKCの創業者、飯塚会長は、真のプロである会計人は、かくあるべきと唱えていました。

ここのところ、あるきっかけから、この態度を試している。



その結果、案外いいかもしれない。


お客様にとっては、信頼するプロがハッキリと言い切って勧めるので、とても安心するらしい。

逆に私の方は、相当な量の勉強と、周到な準備が必要。
言い切るだけ、プレッシャーもかかり、覚悟も持たなければならない。
仕事にも、ほどよい緊張感がでて、とても心地よい。


この町医者的態度。
「答えはクライアントが持つ」との立場をとるコーチング的会話が身に付いていると、結構たいへんだけど・・・

ちょっと気づいた。

上手くクライアントが動くケースの「町医者的態度」って・・・
クライアントを操作しようという意識が”0”

そこはコーチングと同じだ・・・なるほどなぁと思う。

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プロフェッショナルの流儀

2006-10-01 18:24:03 | ノンジャンル
想像してみてください。

ある日の朝5時、貴方の妻が原因不明の高熱で倒れる。熱は40度近く。
風邪の症状でも、インフルエンザの症状でもない・・・・。
貴方には子供が4人。
1人は小学校6年生だが、1人は知的障害児、1人は言葉も理解できない幼児。
後1人は、半年前に生まれた0歳児。

貴方には、今日、地方への出張の予定が入っており、
現地のお客様、2件が貴方を待っている。

さて、貴方ならどうしますか??




私は、その日入っていた2件の予定を即座にキャンセル。
妻を病院に連れて行き、知的障害児を養護学校へ送り、幼稚園児を幼稚園へ。
0歳児を自宅で見ることにした。



さて、今般。この行動を、当日約束をしていた1件の方から、
当日朝5時のキャンセルを、激しくとがめられた。
彼女曰く、「プロ」の行動では無く、私はプロフェッショナル失格だそうである。




最近見た、映画「フラガール」でも似たような場面が出てくる。
「プロは親の死に目にも会えないのか」
それに対して先生「そうよ。」

よく言われる「プロ」の姿勢である。
mixiの「フラガール」のレビューにも、声高らかに、この考えを語っている、
芸能人の方がいらっしゃった。

私も、その通りだと思う。
映画のこの場面でも、フラガール達の、プロ魂に涙を流した。



しかし、果たして、私をとがめる彼女のように、思考を止めて、
全てのケースにこれを当てはめて良いものだろうか。

私は、以前、阪神のバースが、家族の病気を理由にシーズン中、
突如アメリカに帰ってしまったことを覚えている。
新聞では、散々たたかれていたが、私は、とても共感したことを覚えている。


私は、多摩大学で、プロとは何か?という研究をしてきた。
その中での私の結論は、
私たちプロは、仕事のプロであると同時に「人生のプロ」であるということ。

仕事と、家族、趣味、全ては一つ。私の人生。分けることはしない。
しかし、時には、仕事の為に、家族を犠牲にすることも、命すら犠牲にすることもあるだろう。

しかし、「人生のプロ」は、思考を止めない。
この壮大な「矛盾」を把持し続けることができる者が「プロ」であると私は思う。



彼女のように「プロはこういうものじゃないの?」という「割り切り」は、
特に他人をばっさりと切り捨てるような、「割り切り」の行為は、
魂の弱さの証拠なのではないか。





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