Green;私の心の語らい

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「老年論」キケロ著 を読んだ

2012年10月06日 | 読書
本の中身は:キケロの「老年論」(紀元前45年著)と、訳者の「老年論」合わせてタイトルは「老年の豊かについて」。
訳者:八木誠一 八木綾子



キケロに惹かれて図書館で借りた本です。

紀元前のお話ですから、「老人福祉」「少子高齢化」などは当然書かれていない。
食うや食わずの方達は、蚊帳の外。
貴族レベルのローマ人の生き方が中心。

例えば

幾つまで生きるか:
役者は観衆を喜ばせるために劇を最後まで演技する必要は無い。
どの幕であろうと、出演したところで賞賛されればそれでいいのだ。
賢者も終幕の「さあ拍手ご喝采を!」まで生きている必要はない。
短い生涯でも、正しく立派に生きるためには十分長いからだ。

老人には体力がないという通年に反論する:
熱心に学ぼうとする青年に取り囲まれている老境ほど楽しいものは無いよ。徳と知の教師はどんなに体が弱り力が衰えても不幸になることはないのだ。
そもそも体力の衰え自体が、老年のためというより青年時代の悪徳のせいであることが多い。放縦で節度の無い青年時代が、消耗した体を老年時代に引き渡すのだよ。

うろ覚えですが、こんなことも書いてあったと思う:
人は皆、歳相応の「賜物」を神から頂いている。
20歳代のときは「体力」「記憶力」など。
・・・・・・・・・・・・・・・・
年齢が行くと「判断力」など。
「賜物」は年齢と共に変わっていく。
もう一度はない。
その歳に合った「賜物」を有効に使うべきだ。
このことを忘れたものは、
20歳代にあれをやっておけば良かった。
30歳代にあれをやっておけば良かった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
と後悔しながら一生を終える。

キケロの「老年論」は世界多くの人に読まれているようです。




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