古代四方山話

古代について日頃疑問に思っていること、思いついたことを徒然なるままに綴ってみたいと思っています

倭人の年齢

2020-12-10 19:45:26 | 歴史

魏志倭人伝には「其の人は寿考(長生き)にして、或いは百年、或いは八、九十年」との記載があります。

倭人は百年、あるいは八、九十歳まで長生きするのだと書かれています。

現在であれば日本人は本当に八、九十年生きていますから、何ら不思議な記載ではありません。

しかし歴史から見ればつい最近の、明治・大正時代の男性の平均寿命が43才前後だというのです。

もちろん平均寿命であり、明治・大正時代であっても江戸時代であっても長生きする人は長生きしています。

それにしても3世紀の人々が百才まで生きていたとは、まず考えられません。

 

「魏略曰く、その俗、正歳四節を知らず。ただ春耕秋収を計って年紀と為す」との記載もあることから、

倭人は春から秋までを1年、秋から春までをまた1年、1年で2歳、歳を数えているのだという説があります。

いわゆる春秋二倍年暦です。

 

また古代の天皇が長生きし過ぎであることも、この春秋二倍年暦を使っているからだと考える説があります。

例えば応神天皇は130歳、雄略天皇は124歳と、百歳以上の天皇が12名もいるので歴代天皇の長寿は事実とは考えにくく、何らかの解釈が必要だと思われます。

 

さてここで疑問なのですが、魏の使者は本当に倭国へやって来たのですか?

人種が違っているのであればともかく、おなじ黄色人種のアジア人の年齢が見当もつかなかったなんてあり得るのでしょうか。

実年齢40歳の人に80歳だと言われて、そうだなと思いますか?

よくわかりません。

 

ひょっとすると中国では倭人が長寿であるとの噂が流布されていたが故に、徐福は日本を目指して旅立ったのでしょうか。