昨日からの続きです。池でカモが激しくあらそっていました。餌場のあらそいのようでした。
鷺たちは餌を採るエリアをどう確保するかのあらそいも多くなります。あれだけの体の大きさではたくさんの餌が必要になるのでしょう。アオサギは、池の水が抜かれて、魚などがいる場所が狭くなると、あらそいも激しくなります。シラサギは、コサギは大きなサギに追われることも多くなります。
複数のカイツブリが巣作りをし、子育てをする広い池で、親鳥が子どもたちを守るためにあらそいます。
以前近くの河川敷に十羽を超えるコミミズクがやってきたときには、かなりの距離に三等分の間隔でテリトリーが出来上がりましたが、そのなかでもニアミスがあれば、小競り合いがありました。
繁殖期にはキジがいる草原で、雄が鉢合わせをすると戦いが始まります。
生きるためのあらそいが繰り返されながら、自然の中で生き抜く力をつけていくのでしょう。そして、自然そのものが豊かに続いていくのでしょう。人間が最も残酷でなんの理も利も節度もない「戦争」をすることとは本質的に違いがあります。
先日、BSの「ワイルドライフ」で、星野道夫さんが北極圏のカモシカの大群が大移動していく場面を撮り続け、そのなかで、ヒグマやオオカミがそれを狙い獲物となることを「これは悲しい物語ではなく、自然がさらに循環していくことなのだ」と語られていましたが、それをあらそいの姿に感じます。勝ち負けではなく、それをとおして生きていくエネルギーが蓄えられていくことを願います。