見たこともない大きな竹籠を、先に防波堤下へ下し、胴長＋麦藁帽子のおじさんが垂直の梯子を降りようとしていた。ジジが「アサリですか」と訊いたら、「アサリは向こうの人」「わしゃぁハゼ」と答えてくれた。はて、釣竿も無しで、竹籠と短い杖1本だけで、どうしてハゼを獲るのだろう。我然興味が湧いて来た。堤防の上から海の中を覗いていたら、アサリとハゼのおじさんは、漁の前に長話を始めてしまった。Ａ「こんなに暑いと、家でババと顔を見合わせていても仕方がない。1時間前から涼みながらここで潮の引くのを待っとるだ」。Ｈ「そうだな。俺も年金暮らしだが、家にいるより海がいいので、こうして出てくるだ」。・・・以後、何だかんだと話は続いた。ハゼ漁はどんなものかと、暇人のジジは、待ちながら二人の他愛ない話を聞いていた。が、さすがに家でババが、朝飯の片付けが出来なく、イライラしている顔が浮かんだ。しぶしぶ、その場を離れた。ハゼ漁のやり方は、何時か訊いてみることに。
走行データ D:25.47 T:1.28.25 A:17.3 M:33.5 O:37910
走行データ D:25.47 T:1.28.25 A:17.3 M:33.5 O:37910