木枯らし1号か、冷たい風を横から受けて、ジジはウンウン言いながらペダルを漕いでいました。遠くの信号機が赤になると同時に、小学生らしき自転車軍団が大通りを横切って通り過ぎました。が、全員が渡り切ったところで、上級生のお兄さんが急にストップをかけたようです。全員、何かを待っている様子でした。アクシデントか、とジジも止まって見ていると、かなり後方から、離れ小軍団が立ち漕ぎしながら大急ぎでやって来ました。全員揃ったと見るや、お兄さんは先頭を切って又走りだしました。合流した軍団は、何事もなかったように直ぐに見えなくなりました。彼らが向かう方向からは、北風が真正面から吹きつけていました。こうして、最河口の集落から学校までの道のりは、吹きっ晒しの人参畑を通り、堤防の坂道を上り、川を超えて行くことになります。今、北風に飛ばされそうな下級生も、6年間通っている内に、立派なリーダーに育っていくのでしょう。ジジももう一踏ん張りするか。東の空は、冬の様相でした。
走行データ D:25.15 T:1.26.10 A:17.5 M:38.3 O:39504
走行データ D:25.15 T:1.26.10 A:17.5 M:38.3 O:39504