右往左往の乳がんの日々

2012年7月乳がん告知。怒涛の術前化学療法・手術・放射線のフルコース治療終了。それでも、小さなことで揺らぎます~

ハーセプチンのこと

2013-01-21 16:12:57 | がんのこと
ここんとこ、こちらは毎日雪が降っていて、
もう、いたるところ、雪の壁ができている。
ただ、雪をはねて、上に上げるだけでは△になっちゃって、
スペースがもったいないので、そこで固めて□にしちゃうらしい。
初めて知った雪はねのテクニック。

こんな事になってます↑

うちでごろごろしててもと、
ブログ村の方の記事から知った『希望のちから』(原題:Living Proof)をレンタル。
ハーセプチンを開発したデニス・スレイモン博士のノンフィクション映画。

ついでに、図書館の検索で、たまたま発見した書籍:
『【ハーセプチンHer-2】画期的乳がん治療薬パーセプチンが誕生するまで』
借りて読んでみると、登場人物が多すぎて、横文字の名前が覚えられなくって弱った弱った

映画では中心となっているスレイモン博士だけでなく、いろいろの想いを持った人たちが関与し、
さまざまの障害を経て、世に出るを知る。

1998年 再発乳がんの対する第III相試験結果発表、ハーセプチンの効能 FDAでの認可
2005年 パーセプチンの術後補助療法としての使用の認定
2006年 ホルモン、そしてHer-2過剰発現であるか否か、ガイドラインの書き換え

2001年 日本にて「Her-2過剰発現が確認された転移乳がん」の効能・効果で承認そして発売
2008年 保健適応、再発予防薬として標準治療の仲間入り
2011年 術前薬物療法での使用の認可


腫瘍専門家たちは
【スレイモン博士を決して実現することのないアイデアに絶望的なまでにとらわれてしまった男】と
評することもしばしばであったが、ハーセプチンが大いなる成功となると、
米国で最も高名な乳がん専門医の一人ラリー・ノートンは
「まるでデニスがハーセプチンの開発を全部一人で行ったといわんばかりだな」とコメントした。
しかし、スレイモン自身、この開発は自分で、あるいは大部分は自分で成し遂げたと、信じていた。
多くの人たちへの感謝の念を表明したが、感謝の気持ちが最も強かったのは、
普通とは異なる臨床試験に参加してくれた何百名という乳がん患者たちにだった。

これらの参加者の試験成績のおかげで、ハーセプチンの市場化が加速され、
正常細胞を障害せずにがん細胞に特異的に働く分子標的療法が生まれた。


HER2陽性の乳がんは、再発しやすく進行も早い。
ハーセプチンはこうした患者の生存率・期間を改善し、
ほぼ完治といえるケースもスレイモン博士の臨床試験の中にはあった。
しかし、この薬が常に有効なわけではないことを、映画や本からよ~くわかった。

乳がんに対する薬剤はどんどん良いものが開発されているし、
乳がんのタイプによって、いろんな選択肢があって、
臨床医によってうまく組み合わせることで、
治療の効果を上げたり、患者の生活をより良くしてくれている。


私がたまたまハーセプチンの恩恵を受けることができたのは
スレイモン博士の患者を一人でも多く救いたいという
医師としての明確なMissionとVisionがあったこそ。
その臨床試験に参加した乳がん患者の皆さんのおかげ。

そして、臨床医である主治医の判断・・・

いつかはお役に立てればとこのわたくしめも、
治験に参加しております。

いいデータが出てきて、
乳がん治療や患者さんの生活の向上に寄与できればなぁ

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