カウンセリングから帰ると、
ごめんねって
リビングに出てきているオト。
内心ホッとする私と
内心穏やかじゃない私が居て
「ただいま〜」と言えずにいました。
手を洗って、うがいして、
リビングに入って
黙ったまま…
床暖房の温かさに身を預けます。
寝転がって めーちゃんを撫でて
無心になりたくてただうつ伏せになり目を閉じていました。
1時間後、オトがポツリと声を出しました。
「ママ カウンセリング行けなくてごめんね。」
あぁ、やっと言ってくれたと思いました。
「うん。謝ってくれてありがとう。
ママ、そう言って欲しかってん。
ごめんねって気持ちを伝えてくれたから、ママはまたオトの事信頼出来るわ。」
「うん。
オト イライラしててん。」
「パパやろ?」
「そうやと思う。すごくパパが居るとガチャガチャ物音がうるさいねん。」
何となく、そんな気もしていたので…
内心夫にハラハラしていました。
『オトを腫れ物扱いしたらあかん』
という、強い信念のある夫は、自分を貫き通しています。
「オトさぁ〜 今日 カウンセリングで通信制高校の…」
「通信制高校のパンフレットを一緒に見る予定やってん。覚えてる。」
「うん、そうそう。
パンフレットを見るって約束してたけど、もしもそれがまだ嫌だったりするんやったら、無理はしなくていいからねってカウンセラーさんが言ってたよ。」
「いや、そういうわけじゃないねん。
ただ、ほんまにイライラがすごくて、寝不足からかもしれないと思って横になってただけやねん。」
オトの言葉は信じているけれども、やっぱり進路にまだ向き合えないのもあるような…そんな気がします。
「わかったよ。
じゃ、また来年やね。
晩ご飯どーしよーかな。作ってくれる?」
冗談っぽく言うと少しとまどいながらも
「うーーん。いいよ」
と、言うので
「冗談やで。
でも、一緒に作ろうか!」と言いました。
イライラして寝てたんだから、
まだまだ気持ちの全回復はしていないはずですから できるだけ負担のないように。
今回はオトと私の合作で
キーマカレーを作りました。
野菜はフードプロセッサーにお任せ。
野菜を炒めたりお肉を炒めたり
カレールーや
ウスターソースやらを入れて味付けをしてくれたオト。
最後に目玉焼きを焼いて
そぉーっとカレーの上に置きました。
ごめんねって
勇気を出して言ってくれてありがとう。
ギュッと抑えていた気持ちが
ふわっと柔らかくなって許せました。
正直に気持ちを伝えることが苦手なオトの
頑張りを感じたからかもしれません。